ラオスコブイモリの基本情報
ラオスコブイモリ
学 名:Paramesotriton laoensis 別 名:-英 名:Laos Warty Newt 分 布:ラオス北部全 長:15-19cm
2002年に新しく発見されたラオスのコブイモリです。
コブイモリ属Paramesotriton は中国から東南アジア北部にかけて、本種を含めて以下の7種が知られています。
- ビハンイモリParamesotriton caudopunctatus ・・・中国南部(広西自治区、貴州)
- シナコブイモリP. chinensis ・・・中国南東部(安徽省から海南省)
- ベトナムイモリ(タムダオイモリ)P. deloustali ・・・ベトナム北部
- フーチョンコブイモリP. fuzhongensis ・・・中国の広西自治区東部
- クワンシーコブイモリP. guangxiensis ・・・中国の広西自治区西部、ベトナム北部
- ホンコンコブイモリP. hongkongensis ・・・香港
- ラオスコブイモリP. laoensis ・・・ラオス北部
本種は、その中でも特徴的で、背面に黄-赤色の大きな斑紋があり、黒色の部分が非常に少なくなっていて、美しいというか派手な印象を受ける種類です。ところが、この背中の斑紋も、実は生息環境である浅い流水の、木漏れ日があたる水底に同化するための保護色であると言われています。
ごく最近に発見された種類なので、生態の知見はほとんどわかっていませんが、他のコブイモリのように、山地の浅い流水や滝壺に生息し、秋から冬にかけて産卵を行う、という感じだと思われます。
もともと有尾類ファンの間で人気が高かったコブイモリの仲間の新種で、しかも最も派手、とくれば人気が出ないわけがないわけです。で、国内の有数の有尾類のファンでもある、某ショップの店長が生息地にまで足を運んで採集を行い国内で流通させたわけですが、それが「けしからん」というニュアンスでニュースになってしまったのも記憶に新しいところです。これは、私の個人的な意見なんですが、そんなにけしからんことかな、と。いろいろな危険も考えられるラオスの山奥まで、わざわざ足を運んで採集してきたわけですけど、そこまでする情熱を私は評価したいと思っています。法を犯しているわけでないし。
ただ、確かに新種記載されたばかりで、何もわかっていない生き物ですから、乱獲になるようなことだけにはならないようにしないといけませんけど。
こんな経緯もあるため、今後流通するのは、かなり難しい種類ですから、少なくとも国内で流通した個体たちは累代繁殖をして、必要な時にCBが流通できるようにはしてほしいと思います。有尾類のファンの方たちは、非常に熱心で研究好きなので、きっとやってくれると期待しています!
赤っ恥をかかない程度の知識- ラオスにいるコブイモリ
- 2002年に新種記載されたばかり
- 背面が赤や黄色で非常に派手で美しい
- 日本人が採集に行ってニュースになってしまった
- 今後の流通は望み薄
- 高温に弱そうで、飼育はやや難しいと思われる
ラオスコブイモリを飼育する際の基本情報
飼育容器通常は45から60cm程度のガラス水槽など、必ずしっかりとフタができるものを使う 温度 夏場は20℃を上回らないようにする。冷却の工夫ができるようにする。冬場はでも15℃を下回らないようにする。
照明
特に必要なし
床材
水中には砂利などを敷く
容器内レイアウト
水場中心のアクアテラリウム。流木などで陸地を作る。水場は観賞魚用フィルターで濾過をした方がよい
餌
コオロギ・ミールワーム・ハニーワームなどの昆虫。配合飼料の餌付けばそれでも良い。ミミズも良いが釣り餌用は避けた方が良い。
基本的な世話
いわゆる有尾類の飼育方法
- 皮膚病に注意
- 狭い容器での複数飼育は避ける
- など
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