アマゾンツノガエルの基本情報
写真提供:aLive
学 名:Ceratophrys cornuta別 名:-英 名:Surinam Horned Frog, Amazon Horned Frog分 布:南米北部のアマゾン川流域(コロンビア、エクアドル、ガイアナ、ベネズエラ、ペルー、ボリビア、ブラジル)全 長:65-120mm前後 ベルツノガエル、クランウェルツノガエルに並ぶ、南米のツノガエルの代表です。
目の上の角状突起は、他のツノガエルたちから比べて、大きく目立っています。また頭部も非常に大きく頭に手足が生えているような体型をしています。基本的な体色は明褐色地に背中には左右対称に近い形の暗色斑、四肢には縞模様があります。中には緑色の地色の個体や背中等が一部緑色の個体なども見られます。上の画像の個体も「グリーンバック」と呼ばれる、背中が緑色になっている個体です。
特に背中から両側面が棘状の突起に覆われており、ベルやクランウェルのようなイボ状の隆起とは印象が異なります。
森林の中の細流に近い開けた場所の林床に体を埋めて生活をしており、近くに獲物が通りかかると飛びついて飲み込んでしまうという生活をしています。
体を落ち葉の中などに埋めて獲物を待ち伏せ大きな口でさまざまな生物を食います。トカゲやヘビなどの爬虫類やネズミなどの哺乳類までも餌になりますし、共食いも行います。
降雨によってできた一時的な水たまりなどで繁殖を行い、1回に300-600個ほどの卵を産みます。卵は3-25日程度で孵化し、90日ほどで変態して陸上生活に移ります。雌雄とも3-4年で繁殖可能になるようです。
かつては、年に数回程度のみWCの個体が少数流通する程度であり比較的高価なカエルでした。何よりももっともツノガエルらしい形態をしていますので人気があったのですが、流通量が少なく目にする機会も少ないカエルでした。しかし、ここ数年で国内でも繁殖例が聞かれるようになり、最近はようやく価格も手頃になりポピュラーなカエルになってきました。種類の個性として、他のツノガエルと比べて神経質であり、さらにWCということで飼育が難しいカエルとされていましたが、最近流通しているCBの幼体からならば飼育もしやすいようです。ただしやや体色が地味なので、他のツノガエルと同様にハイブリッドと思われる個体も流通し始めているようです。
幼い時に図鑑で本種の図や写真を見て「角のあるカエル」の存在を知り、ショップで初めて見たベルツノガエルの角の短さにガッカリした記憶があります。そんなガッカリを吹き飛ばしてくれたのが本種です。ああ、やっぱり角があるカエルっていたんだな、と。アマゾンツノガエルって、その名前の効果もあって、何となく懐かしさを感じるカエルです。
赤っ恥をかかない程度の知識
- 名前の通りアマゾンに生息
- 最も角が大きいツノガエル
- やや神経質
- 飼育環境に慣れれば飼育は難しくない
アマゾンツノガエルの飼育方法
飼育容器脱走できない構造で床面積がカエルの二倍程度の広さであればよい。フタをしない場合は高さが必要。
温度
24~28℃程度に保温。ケージ下面からシートヒーターで保温すればよい。
照明
必要なし
床材
なくてもよいが、湿らせたスポンジなどでもいいし、ヤシガラ土や腐葉土、水苔などを組み合わせて湿度をコントロールできる素材のものを厚めに敷くとベター。特にWCの場合はしっかりと体を埋められるように厚く敷く
容器内レイアウト
水容器とシェルターを設置
餌
小さいときは昆虫を中心に。大きくなったら週に2回ほどピンクマウスや金魚などを与える。なかなか餌付かない場合は他種の小型のカエルを与える
基本的な世話
地表性カエルの飼育
- 床材を飲み込まないように餌は必ずピンセットで与える
- 成体には餌の与えすぎに注意する
- 定期的な床材の交換を怠らない
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