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ミツユビアンフューマ!両生類・有尾類の基本的な知識と飼い方

うーん、写真はショボいんですが、やっぱりこういう生き物を紹介しなくては!ということで今回ご紹介する有尾類は、完全水生種・ミツユビアンフューマです!外見だけでなく、繁殖生態以外はすべてウナギにそっくりです。基本的な知識と飼い方をお伝えします。

執筆者:星野 一三雄

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ミツユビアンフューマの基本的な知識

ミツユビアンフューマ

ミツユビアンフューマ

学 名Amphiuma tridactylum別 名:コンゴイール英 名:Three-toed Amphiuma, Congo Eel分 布:アメリカ合衆国のメキシコ湾岸(テキサス州東部からジョージア州西部、ミズーリ州南部まで)全 長:1m 最大106cm

ウナギのような体型をした、非常に大型になるアメリカの有尾類・アンフューマ科の仲間の1種です。


アンヒューマ科はアメリカの南部に広く分布する有尾類で以下の3種が知られています。

  • Amphiuma pholeter ヒトユビアンフューマ・・・最大全長33cm。フロリダ州北西部からアラバマ州南東部
  • A. means フタユビアンフューマ・・・最大全長116cm。フロリダ州からルイジアナ州、ヴァージニア州
  • A. tridactylum ミツユビアンフューマ・・・最大全長106cm。テキサス州からジョージア州、ミズーリ州
一見するとウナギにしか見えませんが、もちろんヒレはなく小さな四肢があります。名前のように四肢には3本の指があります。体色は背面側が黒みがかった濃紫色で、やはりウナギのようです。また目にはまぶたがなく、これもまた魚類の特徴です。他の水生の有尾類のように外鰓はなく鰓穴のような裂け目があります。そういうわけで両生類と言うよりは四肢のある魚類という感じです。


さまざまな水環境に生息し池や沼、細流、湿地などはもちろん夏に水がなくなるような場所でも生息しています。


陸地で産卵する以外は完全に水生ですが、大雨の時などは陸地に上がって這っているような姿も観察されるそうです。これもまたウナギの生態にそっくりです。普段はザリガニなどが掘った穴などに潜み、さまざまな底生生物から魚類、両生類、爬虫類など動く生き物はなんでも食べてしまうような貪欲な食性です。


12月から翌6月までと繁殖期は長く、通常の両生類とは逆に1頭のオスに複数のメスが群がるというシチュエーションです。オスがメスに精子の入った精包を渡して体内受精をさせます。


妊娠したメスは上陸し、湿った水辺の石の下や泥の中などで40-200個の卵を産みます。孵化までの4-5ヶ月間の間、メスは卵を抱いて守ることが知られています。


孵化した幼生は4-6cmで、もちろん外鰓を持っています。その後、6cm以上になると変態して親と同じような姿になります。孵化後3-4年で性成熟して繁殖に参加できるようになります。


とにかく外見だけでなく、繁殖生態以外はすべてウナギにそっくりです。変な生き物ですよねー。


でも、やはりこういった変わった生き物こそが楽しいんですよ。ぜひとも飼育してみたい生き物です。


流通量はそれほど多くありませんが、流通した場合にもそれほど高価でなく、最終的に大きい水槽を準備することと、意外に気が荒くケガさせられないように注意する以外は飼育も容易ですからある意味オススメの両生類と言えるかもしれません。
 

赤っ恥をかかない程度の知識

  • アメリカ南部のメキシコ湾岸沿いに分布
  • 最大1m
  • アンフューマは3種類
  • 四肢はある
  • 生活は水生だが産卵は陸上
  • オス1に対してメス複数で繁殖行動を行う
  • 飼育はしやすい
  • 気が荒いらしい
 

ミツユビアンフューマの飼い方

飼育の基本情報
〈飼育容器〉
フタがしっかりとできる水槽やプラケース。活発なので最終的には90cmクラスの大きさが必要

〈温度〉   
特に低温を維持する必要はない。夏場は通気性などを確保することで過度の高温にならないようにする。冬場も特に保温の必要はない

〈照明〉   
特に必要なし

〈ろ過〉    
可能ならば観賞魚と同様のフィルターがあればいいが、まめに水を取り替えるのならば必要ない

〈床材〉    
特に必要ない

〈容器内レイアウト〉    
陸場は必要ない。水中に円筒形のシェルターを入れる。塩ビ管などが手軽で良い

〈餌〉    
食べるのならば水棲ガメ用のペレット状またはスティック状の配合飼料がいい。その他に魚類、エビなどさまざまな水生生物や昆虫類、ピンクマウスなどを与えてみると良い。給餌間隔は1週間に1回程度でよい

〈基本的な世話〉    
  • 水生有尾類の飼育方法であるが、特に
  • 皮膚病に注意
  • 餌の食わせすぎに注意する
  • 脱走に注意する
  • 咬みつく力が強いので咬まれないように注意する
など
※「飼育の基本情報」は「ビジュアルガイド イモリ・サンショウウオの仲間(誠文堂新光社)」および海外サイトを参考にしました。


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