駆虫の方法

駆虫の必要性についての議論は後回しとして、ここから駆虫の実際を解説していきますが、最初に書いたようにあくまでも医療行為ですから、必ず獣医師の指導の元で行なって下さい。

上に挙げたように、寄生虫と一言で言っても、いろいろな種類があるわけです。
ですから、両爬の飼育個体に駆虫を施そうとするには、まずその個体がどんな寄生虫を持っているかを調べる必要があります。

方法は基本的に糞便を調べることになります。

まず第一に、爬虫類の駆虫を行ってもらえるのかは聞く必要があります。
それを引き受けてもらえそうだったならば、検査に必要なもの予約の必要があるかを聞きます。

次に通院予定日が決まったならば、その日に合わせてなるべく新しく新鮮な糞便を持って行きます。
新鮮でないと、糞便中の寄生虫の形が変わってしまったり活動しなくなって確認できなくなったりするからです。

糞便は乾燥させないように湿らせた脱脂綿やティッシュにはさんでジップロック式のビニール袋などに入れて冷蔵庫で保存します。

こうして採取した糞便を動物病院に持っていき、顕微鏡を使ってどのような寄生虫がいるかを調べてもらうわけです。糞便を調べ、駆虫が必要かどうかを判断してもらい、薬を処方してもって指示通り両爬に与えていきます。

駆虫薬

一般に原虫類の駆除に対してはメトロニダゾール(いわゆるフラジール)を使います。これはイヌやネコの駆虫剤としてもよく使われていますので、動物病院では普通に準備されています。
メトロニダゾールは原虫類のDNA合成を阻害する効果がありますので、原虫類が繁殖するのを抑制します。
ですから、一回の投与で死滅するわけではありませんので、一般にはメトロニダゾールを数日間連続して口から飲ませるという方法を中心に行います。

それに対して線虫類の駆除にはフェンベンダゾールという薬を投薬します。これも駆虫薬としてはよく知られています。
フェンベンダゾールは線虫類に対してエネルギー合成などの生理的機序を阻害して殺虫的に効きますので一回の投与で線虫類の大部分を一掃できますが、卵に対しての殺虫効果はありません。したがって体内に残っている卵から幼虫を孵化させてから駆除するために数日の間隔をあけて数回投与することが多いです。

また条虫・吸虫に対してはプラジクアンテルが使われます。これは条虫・吸虫類の細胞膜合成を阻害して殺虫的に効果がありますから、フェンベンダゾールのように数日の間隔をあけて数回投与する方法が基本です。

なお、これらの薬品の投与方法はもちろん駆虫の対象や生体の状態などを鑑みて臨機応変にさまざまな方法がとられることは言うまでもありません。