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アカアシガメの基本情報と飼育方法!

南アメリカの美麗リクガメであるアカアシガメをここでは紹介します。アカアシガメはリクガメの一種で、アカアシガメの特徴はなんといってもチェリーヘッドと呼ばれる頭の色です! ここではアカアシガメの飼育方法や基本情報をお伝えします。

執筆者:星野 一三雄

アカアシガメの基本情報と育成法

アカアシガメはチェリーヘッドが魅力的!

アカアシガメはチェリーヘッドが魅力的!

学 名Geochelone carbonaria 別 名:アカアシリクガメ英 名:Red-footed Tortoise分 布:中南米(パナマ、コロンビア、パラグアイ、ブラジル、ベネズエラ、アルゼンチン)甲 長:30-50cm 最大51cm

中南米に分布する2種のリクガメのうちの1種です。広い分布範囲であるため、特徴的な地域個体群もあるようですが、亜種にまでは分けられていません。特に最近は写真の個体のような「ブラジリアン・ドワーフ・チェリーヘッド」と呼ばれる個体がコンスタントにCB化されているらしく、流通の主流になっています。

一般的には、名前からもわかるように特に前肢の前方にある大型の鱗が赤くなり、頭部も広く赤い部分を持っています。背甲はドーム状ですが、成長すると中ほどがくびれてヒョウタン型になって上から見ると細長い印象になります。背甲は地色が黒色で各甲板の中央に大きな明色の部分があります。先に書いた「チェリーヘッド」は文字通り、頭部が非常に鮮やかな赤に染まった個体群で、背甲のシーム(継ぎ目)部分に沿って白い部分が目立つ特徴があります。アルゼンチンとパラグアイの個体群であるとされ、ブラジルで養殖された個体が流通しはじめです。また他の地域個体群と異なり最大で甲長が30cm未満ということなので「ドワーフ」と呼ばれていますが、流通しているのは若齢の個体が多い関係で本当に大型化しないのかは明らかになっていません。

生息環境は湿度の高い森林や草原で近縁種のキアシガメと同様の場所で見られます。基本的に食性は植物食性でキノコのような菌類から落ちた果実までさまざまな植物を食べます。しかし自然下では陸生貝類や土壌生物、脊椎動物の死体なども食べているようです。

6月から9月にメスは産卵を行います。1クラッチあたり2-15個の卵を20cmほどの深さに掘った巣穴に産み落とします。産卵回数は1シーズンに数クラッチと思われます。卵径は40-59×34-48mmとやや細長く、30℃前後で120-160日ほどで孵化します。孵化した幼体は39-45mmほどの甲長で、四肢と頭部の赤みが強く甲の周縁部(特に後縁)に鋸歯状の突起が発達しています。

アフリカやユーラシア大陸の多くのリクガメと異なり多湿環境に適応しているので、もっとも日本の夏の気候に適応できるリクガメとして注目されています。ただし、大型になりますのでイマイチ国内ではメジャーというか中心的な存在になっていません。

そういう意味では「大きくならない(はず)」「成長しても赤い部分が多い」「ほとんどがCB個体」という特徴を持つ「ブラジリアン・ドワーフ・チェリーヘッド」はこれからさらに人気が出そうな予感がするリクガメです。

メリハリのある体色が単純にキレイだなと思うリクガメです。

CITES(ワシントン条約)の付属書II類掲載種
 

アカアシガメの基本情報

  • 中南米原産
  • 大きくなる(キアシガメよりは小型)
  • やや多湿に適応するため日本国内での多湿環境に馴染みやすい
  • チェリーヘッドは本当に大きくならないのかは、イマイチよくわかっていない
  • CBが多く流通
 

アカアシガメの飼育方法

飼育容器 幼体は60~120cmクラス以上の水槽や衣装ケースなど。通気性の確保ができるものがよい。水槽は背の低い「ランチュウケース」がベター。最終的には室内外での放し飼い 温度 やや高めを維持する。25℃程度を最低温度として、ホットスポットを準備してケージ内に温度の勾配を作る。 照明 紫外線入りの爬虫類用蛍光灯など 床材 必ずしも保湿性のある物である必要はない 容器内レイアウト 水入れは、体を入れて浸かることができる大型のものを常設 餌 野菜や果物とともに市販のリクガメフードなどを組み合わせる 基本的な世話 一般的なリクガメ飼育であるが
  • やや高めの湿度を保つために毎日、散水を行う
  • 冬期は保温をする
  • 18℃以下にはしない
  • それ以外は一般のリクガメ飼育の通り
※「飼育の基本情報」は「AQUQRIUM SERIES ザ・リクガメ(誠文堂新光社)」「REPFILE VOL.2 リクガメ(ピーシーズ)」「リクガメ大百科(マリン企画)」および海外サイトを参考にしました。

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※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。
※ペットは、種類や体格(体重、サイズ、成長)などにより個体差があります。記事内容は全ての個体へ一様に当てはまるわけではありません。

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