テヅカミネコメガエルの基本情報
写真提供:LIFE WITH FROGS
学 名:Phyllomedusa hypochondrialis別 名:英 名:Northern Orange-Legged Leaf Frog,Orange-Legged Monkey Leaf Frogs,Tiger Leg Monkey Tree Frogs 分 布:南米(コロンビアからアルゼンチン)全長:40~45mm
南米に広く分布するネコメガエル属の1種です。ペットシーンでは特に本種やソバージュネコメガエルのようにやや乾燥を好み、跳ね回るよりもむしろ手足を使って木の上を歩くような不活発な種を中心に流通しています。
本種は写真の個体である基亜種Phyllomedusa hypochondrialis hypochondrialis と別亜種アズレアテヅカミネコメガエルP. h. azurea に分けられています。基亜種はコロンビアからペルー、ブラジルに分布し、アズレア亜種はパラグアイやアルゼンチン、ブラジルに分布しています。
基本的には背面は緑色で体側に白い縦条が走り、脇腹から腹面は白です。基亜種は上唇部が白くなっていますが、アズレア亜種は白い部分が少なく見分けるポイントになっています。前足と後足の付け根および腿の内側は濃いオレンジ色で黒い縦条が規則的に走っています。これが英名の「Tiger Leg」の由来になっています。
やや乾燥している開けた森林や草原などに生息しており、昼間は葉の裏や地面の近くの陰になっているような場所でじっとしています。夜行性で木の枝を、手足で上手につかみながらゆっくりと移動をして餌を探して生活をしています。雨季に繁殖が行われ、木の葉を丸めてその中に卵を産みつけることが知られています。
本種も、乾燥した環境に適応できるように、体表にワックス様の分泌物を手足を使って器用に塗りつけ、水分の蒸発を防ぐという行動を行います。
小型ではありますが、美しいし動きなども他のツリーフロッグの仲間たちとやや異なりますので、非常に興味深いカエルと言えます。やや乾燥した環境を好むことも湿度の調節にコツが必要な一般のカエル飼育から比べれば比較的飼育初級者に向いていると言えるかもしれません。
テヅカミネコメガエルの飼育方法
飼育容器高さと通気を重視したケースを使う。小型であるため比較的小さめの容器でよい。ただし、側面はメッシュ地やネットになって通気性を確保できるものにする
温度
昼間は24~29℃程度、夜間は18~21℃程度に保つ。冬場は20~24℃程度に保温する
照明
インテリア用の観葉植物などのために観賞魚用の蛍光灯などを設置する
床材
ヤシガラ土や腐葉土、水苔などを組み合わせて湿度をコントロールできる素材のものを厚めに敷く
容器内レイアウト
観葉植物を鉢ごと入れ、木の枝を配する。タッパーなどの水容器を設置。泳げないため水容器は広く浅いものを使う
餌
昆虫食性
基本的な世話
樹上性カエルの飼育
- 毎日、夜間に霧吹きをする
- 常時湿らせすぎにならないようにする
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