アマガエルの飼育

小さくて美しいアマガエルですが、いくつかの注意点を守ることができれば、比較的丈夫で、驚くほどの長生きをしてくれます。日本が誇るペットフロッグと言っても良いでしょう。

もちろんそれだけでも十分な魅力なのですが、何といってもカエルですから「鳴きます」。
しかもアマガエルは、かなり大きな声で鳴きます。正直、私はアパート暮らしなので、あまり大きな声で鳴かれても困るのですが、私の師匠である友人は「鳴き声こそがアマガエルの魅力」と言います。
どうやらアマガエルは一匹一匹鳴き声が違うのだそうです。もちろん人間だってひとりひとり声が違うんですから、当たり前なんでしょうけど、さすが達人は言うことが違います。
それに、雨降りの予報もほぼ間違いなくしてくれるというのですから便利です。何よりも家の中でカエルが鳴くなんて、やっぱり風情です。大きな声も慣れてしまえば、ってところでしょうか。

そんなアマガエルですが、飼育の基本は外国産のツリーフロッグの仲間と、大きく変わることはありません。
以下の写真をご覧下さい。これが私の友人のアマガエル飼育の様子です。
アマガエルの飼育容器

注目して欲しいのは飼育容器の高さです。
一見慣れたプラケースですが、これは高さのあるタイプです。以前は、あまり見かけませんでしたが、最近は甲虫ブームでホームセンターなどでも扱われるため安価で入手しやすくなりました。アマガエルの飼育には、ぜひこのようなタイプを使いたいところです。

もう一つのポイントは湿度の管理です。これが苦手だから、私はカエル飼育が苦手なんですけど。
それでは順を追って、具体的に説明しましょう。

<飼育容器>
先ほども述べたように、飼育容器はプラケースでいいのですが、とにかく樹上性のカエルであるということを意識して、なるべく高さが確保できるケースを用意します。とは言ってもカエル自体が小さいですから、高さは30cmほどもあればいいでしょう。できれば上の写真のように上部側面にスリットが入っているようなタイプがいいでしょう。
また少数ならば、大きめのペットボトルを使って飼育も可能だそうです。
もちろん焼酎のお徳用ボトルみたいな巨大で透明なものを使うことになりますが。それと通気性を確保するために側面に工夫をこらすことも必要です。

<フタ>
相手がカエルですからフタは必要です。もちろんプラケについているフタでいいのですが、ここでワンポイント。
左がスライド式、右が上下開きのトビラ型

プラケのフタはメンテナンス用の窓の部分が「スライド式」のものではなく、上下に開け閉めできる「トビラ型」のものを選びます。
どういう事かというと、どんな両爬だってそうなんですが、彼らは狭いところが大好きです。アマガエルの場合は、まず間違いなくスライド部分の隙間に入り込んでしまいます。
そうなると、スライドできなくなってしまいますのでメンテナンスができません。
ですから、上下に開くことができるトビラ型のタイプが良いのです。

<床材>
飼育容器の下に敷く床材は、基本的にメンテナンスしやすいモノならばなんでもいいでしょう。新聞紙でも赤土や鹿沼土、腐葉土など何でも可です。ただし、腐葉土や新聞紙などの有機質のモノはカビやすい欠点がありますので注意しましょう。

<保温・照明>
基本的に保温や照明は必要ありません。ただし、後述の観葉植物の育成と鑑賞のためには蛍光灯などを使えばいいでしょう。いつも言うように、鑑賞に堪える状態にしておかないと、いい加減な世話になってしまいがちですので。

<レイアウト>
アマガエル飼育の、重要なポイントの1つです。
飼育容器内には、必ず観葉植物などの生きた植物を入れましょう。アマガエルの喜び方が違います。プラケの壁にべったりとくっついている姿ではなく、図鑑のように緑色の葉の上に乗って、喉をコロコロ動かす姿を見ることができます。
あまり強い光を本格的に当てられませんので、弱い光でも育つ植物が良いでしょう。また盲点として、アマガエルの尿で植物が枯れてしまうことがあります。尿くらいでは枯れない丈夫さも必要です。どんなに強い植物でも、あまりカエルの尿や糞で汚れてしまえば枯れてしまいますので、定期的に葉っぱを洗ってあげることも忘れないようにします。

それでも光がなくては植物は育ちませんので、照明は必要になってきます。ちなみに上の写真のケース内の植物は花が落ちてしまったシクラメンです。窓際の直射日光の当たらない場所でレースのカーテン越しの光で生育しているということです。飼育容器の高さを保てるのならば陰性が強い観葉植物であるスパティフィラムなどがいいでしょう。
さらに樹上性ですから、手頃な木の枝を配することも忘れないように。

水容器は必ず入れます。大きさはアマガエルが入れるくらいの大きさで良いのですが、小さいとすぐに干上がってしまうので、多少大きくて深いモノを使いましょう。