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サバクトゲオアガマの基本情報と飼育方法……中型乾燥系トカゲ!

今回は、サバクトゲオアガマの基本情報と飼育方法をご紹介いたします。サバクトゲオアガマは、尾の棘状突起が特徴的な中型乾燥系トカゲの代表であるトゲオアガマの1種。基本的に食性は植物食が強い雑食性ですが、植物の他に昆虫類なども食べているようです。

執筆者:星野 一三雄

サバクトゲオアガマの基本情報

サバクトゲオアガマの基本情報と飼育方法

撮影協力:爬虫類倶楽部(於:九州レプタイルフェスタ)

サバクトゲオアガマ
学 名Uromastyx acanthinura nigriventris別 名:アカンシニュルストゲオアガマ、モロッコトゲオアガマ英 名:Moroccan spiny-tailed lizard分 布:アフリカ北部(モロッコ、モーリタニア、西サハラなど)全長:43cm

和名や英名が示す通り、尾の棘状突起が特徴的な中型乾燥系トカゲの代表であるトゲオアガマの1種です。トゲオアガマの仲間は西南アジアからアフリカ中部の乾燥地帯に広く分布しているアガマの仲間ですが、本種サバクトゲオアガマUromastyx acanthinuraは北アフリカの乾燥地帯に生息する種類です。分布により以下の2亜種に分けられます。

ペットとして流通する、いわゆる「サバクトゲオアガマ」は本亜種であることがほとんどで基亜種U. a. acanthinuraは流通することはほとんどありませんでした。ところが2006年に日本でもようやく基亜種と思われる個体が流通し、これでようやくペット市場でも亜種のレベルで分けることが可能になりました。

写真の個体は幼体ですので地味ですが、本亜種は他(亜)種に比べて成体の体色が鮮やかで赤、オレンジ、黄、黄緑色などかなりカラフルになります。

生息環境は砂漠気候に近い環境で一年中を通して平均的な湿度は30%未満で、岩場や低木が混じる乾燥した草原で深い巣穴を掘って生活しています。

基本的に食性は植物食が強い雑食性です。植物の他に昆虫類なども食べているようです。

飼育下における繁殖は冬期のクーリングが必須のようで13~16℃で3ヶ月という長い期間低温に置く必要があるようです。この後の温度上昇によって4月頃にペアリングを行い、6~7月頃に産卵し、30℃で2ヶ月ほどで孵化するようです。幼体は褐色で5cm程度。早ければ3年目には繁殖が可能になるようですが、通常は4~5年目に成熟するようです。

トゲオアガマというと、ちょっと地味な感じがしていたのですが、こんなにキレイになるトカゲだったとは...ちょっと驚きです。乾燥系トカゲが最近気になっている私はすっかり見直してしまいました。CITES(ワシントン条約)の付属書II類掲載種

 

サバクトゲオアガマの飼育方法

飼育容器
90~120cmクラス以上の水槽など

温度
ホットスポット部は45~50℃、低温部は27~32℃。夜間は20℃前後にする。

照明
紫外線灯とバスキングランプが必要。紫外線灯はできれば複数。

床材
爬虫類用の砂漠の砂など

容器内レイアウト
ブロックなどでホットスポットとシェルターを作る。水入れは設置しない。


植物食なので野菜を中心に与える。ときどきコオロギなどの昆虫も与える。

基本的な世話
乾燥系トカゲの飼育に準ずる
  • ケージ内に温度勾配をつける
  • カルシウムの添加は必須。ときどきビタミン剤も添加する
※「飼育の基本情報」は「爬虫・両生類ビジュアルガイド トカゲ1(誠文堂新光社)」および海外サイトを参考にしました。

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※ペットは、種類や体格(体重、サイズ、成長)などにより個体差があります。記事内容は全ての個体へ一様に当てはまるわけではありません。

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