南方、珠江流域の料理
南方料理は、食材の旨味をそのまま活かしたさっぱりとした味付け
亜熱帯の新鮮な食材を活かした淡白な味付けが特徴。広東料理は昔から食は広州にありということわざがあるほど、食材が豊富でイセエビ、アワビ、フカヒレなどの高級海鮮の調理も有名ですが、蛇などのゲテモノを食べることでも知られています。国内外で圧倒的な人気を誇り、五つ星ホテルにある中華レストランのほとんどが広東料理を提供しています。
南方系の料理を出すレストランは、店名に「港、広、粤、潮」の文字が含まれる場合が多くなっています。
南方料理1 広東料理
広東料理といえば飲茶
「飛ぶ物は飛行機以外、四本足のものはテーブル以外何でも食べる」という言葉があるほど、ありとあらゆる食材を使って調理することで有名です。海産物を中心に食材はバラエティに富み、素材の風味を最大限に活かした薄くさっぱりとした仕上げになっています。また、煮物、炒め物と並んで、焼き物が多いのも特徴のひとつ。世界各国に渡った広東人の華僑が、世界各都市で地元の味を広めたため、外国で中華料理といえば、広東料理のことを表すことが少なくありません。
広東料理の詳細は「
香港の中華(広東)料理レストラン」、「
香港の飲茶」記事を参照ください。
代表的な料理:古老肉(酢豚)、蛇羮(蛇スープ)、ワンタン、飲茶
南方料理2 潮州料理
牛肉丸。弾力のある歯ごたえが美味
温暖な気候と豊富な海産物に恵まれた潮州は、乾物、魚醤、塩などをダシに使った煮込み料理が多いことが特徴。古くからスルメ、干し牡蠣、魚の干物、乾燥させた浮き袋、フカヒレなどといった海産物系の乾物の名産地でもありました。あっさり目の味付けで、日本人には親しみやすい料理です。
代表的な料理:魚翅(フカヒレの姿煮)、鹵水鵝片(ガチョウの旨煮)、粉果(米の粉で作る餃子)など