薄型は当たり前、「超」薄型の時代がやって来た!
毎年10月に千葉市の幕張メッセで開催される日本最大のエレクトロニクスの見本市がCEATEC JAPAN。これから商品化されるテレビを初めとしたホームエレクトロニクスがズラリ顔を揃えました。ソニーが近日発売するという世界初の有機ELテレビXEL-1。11V型で地上デジタル、BS・110CSデジタルチューナー内蔵で希望小売価格 \200,000 |
「感動的な黒を表現するパイオニア“KURO"」で特集したパイオニアの“KURO”も昨年(2006年)のCEATEC JAPANに出品されて注目を集めました。
今年のCEATEC JAPANは薄型テレビに置き換わる次世代「超」薄型テレビがテレビ各社から出品され、衝撃度を競いました。早ければ来年、あるいは近年中に登場し皆さんのリビングの景色を変える次代の薄型テレビを見ていきましょう。
最薄部がわずか3mm。
世界初の商品化を果たしたソニーの有機ELテレビ
有機ELテレビは液晶と違い、バックライトのような別光源を持たないため、最薄部3mmという薄さを実現した |
新製品として発表されたばかりの有機ELテレビ、XEL-1はソニーのブースに大量展示され、今回一番大勢の人だかりで注目を集めました。有機EL自体は携帯端末などですでに実用化されていますが、フルカラーのテレビとして使われたのはXEL-1が世界最初です。
近日発売の11V型に加え、27型も展示
CEATEC JAPANの会場で次々にフルカラー映像を映し出すXEL-1。ギャラリーから喚声が上がった |
ソニーが発売したXEL-1は11V型でパネル解像度は960×540とVGAグレードに止まっていますが、何より注目すべきは、液晶のようにバックライトを持たないため、パネルの最も薄い部分が3mmという薄さを実現しました。
同じ自発光方式のプラズマのように予備発光を必要とせず、電流を流した瞬間に発光するため、コントラスト比100000:1以上という高い数値を実現しています。色再現はNTSC(従来の一般放送)比110%、消費電力は45Wで、ソニー製20V型液晶に比べ約40%まで電力消費を減らし、パネル寿命は約30,000時間(液晶テレビの約半分)を実現しているといいます。
近日発売の11V型XEL-1に加え、27V型も参考出品された。 |
有機ELを手掛けえているのは、ソニーだけではなりません。パイオニア、シャープ、その他のメーカーからもこれから続々と商品試作を発表するでしょう。紙のように薄い持ち運び自在のディスプレイへ。その先頭を走る有機ELに注目しましょう。
次ページでは、液晶のリーダー・シャープの次世代大画面「超」薄型液晶テレビについてお教えします。