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08年は「超」薄型テレビがやってくる!?(3ページ目)

薄型テレビから「超」薄型テレビの時代へ。フラットが当たり前になり、近い将来には紙のように薄く、持ち運べる大画面がやってきます。CEATEC JAPAN2007に姿を現した各社の新時代の製品像です。

大橋 伸太郎

執筆者:大橋 伸太郎

テレビガイド


日立のスタイリッシュな37V型「超」薄型液晶テレビ


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日立がブース内に展示した“New Style TV”。ちょっとわかりにくいですが、ウォークスルー方式のブースに3台をアングルを変えて展示し、「薄さ」を印象付けている。32V型W-XGA液晶テレビで薄さは最薄部で1.9cm


プラズマと液晶の両方式を手掛ける日立は、ブースの中に別室を設け“New Style TV”と命名した、32V型で薄さ1.9cmの液晶テレビを工夫を凝らしたセッティング提案のもと3台展示、来場者を釘付けにしました。

画面解像度はW-XGAで、バックライトに蛍光管でなくLEDを使用、液晶の配列はIPS方式の「超」薄型テレビです。2009年発売をメドにしているそうです。

日立は「超」とまでいきませんが、最薄3.5cm、最厚3.9cmと同社従来機種に比べて半分以下の薄さを達成した“UTシリーズ”(“Ultra Thin”の略)も展示しました。蛍光管の放熱に新しい工夫をして、この薄さを実現しました。こちらはぐっと身近で、10月中にW-XGAの32V型から商品発表されるもようです。

チューナーをHDMIで連絡するセパレート型構成ですが、おかげで本体が11kg前後と軽量化でき(従来は16~17kg)、壁掛けが容易になりました。ワイヤレスユニットも用意されています。来年になるとフルハイビジョンの37V型(2月)、42V型(4月)が登場しそうです。

「発売間近?」ビクターの新・薄型液晶テレビ

一方、日本ビクターのブースに出品されていた42V型薄型液晶テレビ“Slim LCD”は、液晶パネルを同社従来品の35.3mmから20.0mmへ、テレビ自体の奥行きも37mmにまで薄型化しています。

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日本ビクターが来年2008年にヨーロッパ、アメリカ、日本市場に導入するという“Slim LCD”バックライトを自社開発、アッセンブルし薄型化と画質向上を実現したという。


すぐにでも発売できそうな完成度で驚かせたビクターの薄型液晶“Slim LCD”。この他に高速動画への追従をさらに高めた3倍速180Hz駆動液晶テレビや、光源のエリアを分割して明るさを変えるLEDバックライト液晶テレビも出品した。
驚いたのは、裏側を見ると入力端子部がちゃんと出来上がっていてそこに映像入力されていたこと。ほとんど完成品に近い段階での展示でこれなら、同社がアナウンスした「JVCのブランドイメージが強いヨーロッパで、2008年のユーロ(サッカー)の開催にあわせて先行して発売」というのも頷けます。日本国内、アメリカについても2008年中の発売を予定しているということです。

この薄型化はどのようにして実現したのでしょうか。これまでビクターは、バックライトがセットになった液晶パネルを購入しセットを組んでいましたが、SlimLCDはバックライトを自社で開発し薄型化が達成できたそうです。また、Slim LCDでは最近のトレンドに従いベゼル(額縁)のスリム化も同時に実現しています。


さて、近年中に商品化される各社の「超」薄型テレビの動向をCEATEC JAPANの発表からお届けしました。だからといって、「買うのはちょっと待とう」なんて躊躇してはいけません。デジタルAVが歩みを止めることはありません。「欲しい」と思ったときに旬の製品を買うのがいいのです。今日の製品だって10年前は「夢の大画面薄型テレビ」だったのですから。
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