東芝のテレビ:REGZA(レグザ)

東芝テレビのブランドネームはREGZA(レグザ)。技術志向の強いメーカーで、特に映像エンジン(プロセッサー)の開発に定評があります。2011年に国内初の4Kテレビ「セルレグザ」を発売、その後はいち早く中型画面までラインナップに着手、4Kリーディングメーカーの一社です。その東芝のテレビについて解説していきます。

【目次】  

REGZAブランドが東芝をトップメーカーに

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4Kに先駆けゲームやアニメ機能で他社を追い越す


東芝のテレビのブランド名はREGZA(レグザ)。薄型への移行期に迷走した感がありましたが、ミニマルデザインのREGZAブランドを立ち上げてから急速に復調、トップメーカーに返り咲きました。薄型の黎明期、東芝の幹部の方から「パネルは一種のデバイス。テレビはその時点でよいデバイスを使って作ればいい」という話を聞きました。

当時は国内主要メーカーの大半がパネル(液晶、プラズマ)の自社生産を志向していましたので、正直訝しく思いました。その後のテレビ用液晶パネルの価格下落と設備投資の重荷で垂直統合型メーカーが一様に業績悪化に見舞われ相次いで経営危機に陥りましたが、唯一それを免れたのが東芝でした。東芝の考えが正しかったのです。

東芝の場合、一貫して海外メーカーへの生産委託品を使用する結果、VA方式、IPS方式パネルが混在していることも特徴。メタブレイン、レグザエンジン、CELLブロードバンドエンジン、CEVO DUO、現在の4KレグザエンジンHDR PROまで至る回路技術に定評があり、一時国内他社に画質エンジンとして供給しました。パネルメーカーが違っていても同一世代内で画質の統一が出来ているのもレグザの特徴です。
 

USB録画やゲーム機能と他社にない着想で伸長

4K2K(クアッドフルHD)テレビ55X3を国内で初めて発売したのも東芝。フルハイビジョンの4倍の画面解像度(3840×2160)を持ち、画素数の余裕を活かして大画面裸眼3Dも実現。4Kに最も積極的で、Z20Xへ発展、コントラスト、解像度、広色域を兼ね備えた製品としてマニアの高い支持を集めています。

「タイムシフトマシン機能」もレグザの特長。レグザブルーレイとのコンビネーションで地デジチューナー6台がハードディスクに最大15日分の番組を保存し、いつでも「過去に戻れる」機能です。メディアを内蔵しないUSBハードディスク外付録画は東芝が先駆けました。

「薄型テレビ後発組」である東芝は、他社のやらないことに積極的に取り組んできたわけです。ゲームのヘビーユーザーのために映像表示とゲーム操作のタイミング調整(低遅延表示)で応答性を高めるゲームダイレクトポジションなど、マーケティングと用途提案を積み重ねて、現在のレグザがあるといえるでしょう。

4Kリーディングメーカーとして映像マニアまでを含む高い支持を誇るレグザですが、テレビメーカーの例に漏れず曲がり角を迎えています。本体の東芝が白物家電部門売却を決定しました。テレビを始めとする黒物の帰趨について現時点で目立つ動きがありませんが、他社同様採算性に苦しんでいることは推察されます。
 

東芝REGZAのおすすめ機種

現行ラインアップのフラグシップ、Z20Xの58Vモデルをおすすめします。「レグザパワーディスプレイシステム」を初搭載。映像エンジンに最新の4KレグザエンジンHDRを採用します。PRO直下型LEDバックライトは4KHDR(ハイダイナミックレンジ)入力に初対応し空前の明るいパネルを達成、部分制御の分割数もセルレグザに肉薄します。

色域も拡張、64色軸カラーイメージコントロールで微妙な中間色のバランスを正確に再現、DCI(デジタルシネマの色域の指標)をカバー、4KUHD BDソフトのBT.2020にもっとも近いテレビといえるでしょう。
 
58Z20Xはやや高価。オレは最上のものは要らない、コスパーのいい4Kが好みという方に三番目のラインから49J20Xをお薦めいたします。驚くなかれ、三番手なのに直下型LEDバックライト搭載。部分駆動ではありませんが、エッジ型特有の画面隅がぼんやり明るむ光漏れのない快適な視聴が楽しめます。

本機を最上位Z20Xと比較してみましょう。Q-TECの4Kテストソース(京都等実景を4Kカメラで撮影)は意外や、ほとんど差がありません。J20Xの素性のいい証拠。コントラストことに黒表現に映像の重きを置くBD映画ソフトを再生すると、Z20Xの画質上ののびしろが歴然と現れます。デジタル放送を中心にリビング明室で普段使いするならJ20Xで必要かつ十分といえるでしょう。
   

東芝REGZAの技術と機能

液晶テレビの世界で東芝は回路技術のイメージが強いメーカーです。最初に紹介したようにパネルを内製せず、映像エンジンで自社製品に仕上げる考え方は東芝が先駆といっていいでしょう。そうした印象を決定付けたのがセルレグザです。

同社の映像エンジンはCEVOからCEVO4Kへ発展を重ね、Z20Xは「4KレグザエンジンHDR PRO 」を搭載します。非常に多岐に渡る仕事を受け持つため詳しい紹介は省きますが、直下型LEDバックライトの制御から今話題のHDRの復元まで映像に関する仕事のすべてを受け持ちます。

東芝が家庭用テレビに導入した技術の一つに超解像があります。元来超解像は、BSデジタルフルハイビジョンに比較してやや解像度の劣る地上デジタルのハイビジョン、あるいは標準放送の画質をBSデジタル並みに高めることが目的の技術でした。4KレグザエンジンPRO の場合4Kバージョンに発展、「2段再構成型超解像」「マルチアングル自己合同性超解像」「ノイズリダクション連携複数フレーム超解像」で構成。ハイビジョン映像から4K映像まで高画質化が仕事となっています。

最後に機能。レグザがシェアを伸ばした背景に、「他社がやらなかった」ニッチなニーズを掘り起こした努力があります。ゲームのヘビーユーザーを対象にしたゲームモードが代表的なもの。Z20Xに搭載の「4Kゲーム ターボプラス」は1080P120Hzに対応、約0.83msecの低遅延でストレスのないハイレスポンスが楽しめます。

アニメファンへの配慮も他社に先行します。Z20Xは「4Kクリアダイレクトモーション480」を搭載、アニメの場合、通常の2−3プルダウン(映画の24コマをテレビの30コマに置き換える)の枠に収まらない変則リピートパターンがしばしば採用されますが、同機は動き検出性能の向上でさまざまなリピートパターンに最適な補間コマを挿入し毎秒120コマを生成、ぼやけやガタ付きのないなめらかな画面を生み出します。

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