人には教えたくない！旨い店～フレンチ編１

「人には教えず、こっそり通いたい」
そんな隠れ家的存在の店を持つ人は、少なからずいらっしゃることと思います。
　この「美食の旅」でも、そんな“隠れ家にしたい店”をテーマに少しずつ各地の名店をご紹介。今回は手始めに、フレンチ＆イタリアンの名店から。

フレンチというと、堅苦しいイメージがありますが、今どきの店は、気軽に行ける店ばかり。しかもシェフのなかには、本場フランス等の三ツ星で修業した人もいたりして……。無駄な気負いをしていると、せっかくの未知なる味を食べ損ねてしまいますよ！

高級住宅街にある戸建てレストラン
3,500円～のランチがマダムに大人気!

コース13,000円のなかから、メインの『小ガモのロティ』。シェフが穫ったキノコも添えられる。

　ディナーよりもランチの方が、よほど予約が取れない……。世田谷の高級住宅街にあるフレンチレストラン『ラ・ビュット・ボワゼ』は、マダムに大人気。

　オーナーシェフの森重正浩さんが、フランス『オーヴェルジュ・ドゥ・レリダン』などの三ツ星・二ツ星店で学んだのは キュイジーヌ・レジオナル。

……とカタカナで書くと難しいけど、要は「その土地の食材を使った料理スタイル」なんだそうである。

皿の上に森が出現？
土地の食材を五感で味わう

相模湾の海の幸と有機野菜を合わせた前菜。

この日のデザートは、いちじくのコンポート。チョコレートのドームに目の前で洋酒をかけ、溶かしたソースを混ぜていただく。

帰国後、箱根の名店にいた時代からこの“土地の食材”を厳選。小田原港の魚、秦野の有機野菜、三島のフレッシュハーブなど、これらのこだわり素材は、独立した今も毎日取り寄せている。さらに週２～３回は山野草を求めて自ら山へ。

「今朝も、丹沢まで行って、野性のクレソンやキノコを採ってきたんですよ」

　時には苔むした木も使う（！）大胆な盛り付けも、「自然の中でこそ思いつく」もの。自然がギュッと詰まった料理なのだ。


わざわざ足を運びたい、世田谷・奥沢の隠れ家な店『ラ・ビュット・ボワゼ』。次のページで、お店のデータをご紹介します。