グルメ・各国料理(海外)/アジア・アメリカ美食旅プラン

ビールを頼むとコンビニに?香港のお酒事情

グルメな香港、でもお酒に関しては意外な事実がある。

古屋 江美子

執筆者:古屋 江美子

旅行ガイド

食事中はお酒よりお茶?

深夜までお酒を楽しむ人で賑わうナッツフォード・テラス
いまやアジア屈指のグルメな街として知られる香港。中国料理をはじめとする各国料理やスイーツ、飲茶など様々な味覚がそろう。ミシュランガイドが東京に続いて、香港・マカオ版をアジアで2番目に発刊したことからも注目の高さがうかがえるだろう。

そんな香港には、お酒にまつわる意外な事実がある。実は、香港の人たちは食事中にお酒を飲む習慣があまりないのだ。人前で酔っぱらうのを良しとしないため、街なかで酔っぱらいの姿を目にすることもまずない。

たとえば、週末のホテルランチビュッフェ。店内は家族連れで大いに賑わい、日本なら父親がビールの1本でも空けていそうな雰囲気なのに、見渡す限りお酒を飲んでいる人は皆無だった。別の店のランチでは、餃子や唐揚げなどつまみ系メニューがあったので思わずビールも頼むと、「ないけど、隣にはあるよ」と店員。何かと思えば、隣はコンビニ。しかもこの店員さん、親切にも買ってきてくれた。

さすがに夕飯時はそれなりのレストランに行けば、お酒を飲んでいる人を目にすることも少なくない。だがレストランでは、始めにお茶の種類を聞かれることが多く、日本のように「とりあえずビール」という感覚はないよう。とはいえ、基本的にたいていの店にお酒はあるので、酒好きの方も心配はいらない。

関税撤廃でワイン人気が急騰

そんな香港の状況も少しずつ変わってきている。2008年2月に酒税が撤廃されたことをうけ、手頃な値段で楽しめるようになったワイン人気が急速に高まっているのだ。スーパーなどのワイン売り場の充実ぶりも目を引く。

また、香港にはバーなどのナイトスポットが非常に多い。九龍島ナッツフォード・テラスもそのひとつ。スタイリッシュなレストランやバーが軒を連ね、雑多な香港の街とは趣を異にするエリアだ。以前はこうした場所に集うのは欧米人ばかりという印象だったが、先日実際に訪れてみたところ確かに欧米人も多かったが、地元の人の割合もかなり高いことに驚いた。

2009年はフード&ワインイヤー

香港政府観光局は2009年をフード&ワインイヤーとし、地元の人や旅行者に香港グルメの美味しさやワインとの料理の組み合わせを広く伝えている。たしかに中国料理の多くはワインとの相性も抜群だ。イベントのハイライトは、今年10月30日~11月8日に実施される「香港ワイン&ダインフェスティバル」。いまや香港には世界各国のワインが集まり、フランスやイタリアなどヨーロッパのワインを好む人が多いという。イベントを機に新たなワインの楽しみを知る人も増えるだろう。香港のグルメシーンはこれからますます面白くなりそうだ。

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