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美味しいだけじゃNG!? 機内ワインの選び方(2ページ目)

地上のレストランとは勝手の違う空の上。機内ワインはどう選ばれているのでしょう? エコノミークラスとファーストクラスの違いは? 味覚の変化は? ――ルフトハンザの機内ソムリエに話を聞いてみました。

エコノミーとファーストクラスのワインの違いって?

モネゴ氏
ランチを兼ねたミーティングでざっくばらんに語ってくれたモネゴ氏。日本酒の利酒師の資格も持ち、とても気さくな人柄
ルフトハンザの機内ワインは、モネゴ氏を含め、6名のメンバーによって選ばれています。基本的にはモネゴ氏がピックアップしたワインを、全メンバーで確認することが多いそう。毎年リストの新調にあたり、1,200本ものワインを試飲しているというから驚きです。そのなかから実際に採用されるのは、わずか100本ほど。機内ワインへの道が、いかに狭き門かわかりますね。

ところでエコノミークラスのワインは、ファースト・ビジネスクラスのワインと何が違うのでしょうか? この問いに対してモネゴ氏は「基本的に品質などに大きな差はないのですが、一番左右されるのは供給量です」と答えます。

ルフトハンザで1年間に消費されるワインはなんと約400万本! そのため一銘柄につきエコノミークラスなら約10万本、ファーストクラスでも1万本強のボトルが必要です。つまり機内ワイン選びにおいては、それなりのボリュームを確保できることが大きなポイント。どんなに品質がよく美味しいワインであっても、生産量が極端に少ないと安定した供給ができません。また先を見据えたセレクトも行っており、「今年選んだワインも実際に機内で出すのは5年後ということもある」のだとか。

デザートワイン
デザートワインがデザートの味を一層引き立てる。ルフトハンザは機内でもデザートワインを楽しめる
ファースト・ビジネスクラスで配られるワインリストには、ぶどうの原産地や年度・等級などが詳しく説明されています。試しにファーストクラスのリストを見てみると、シャンパン・赤・白・デザートワインが各1~3種類。ドイツを代表するリースリングの白ワインのほか、フランス・アメリカ・オーストラリアなど世界各地のワインが並び、月替わりのオススメワインも心をくすぐります。ドイツワインというと白ワインのイメージが強いですが、最近では赤ワインの生産も増えているそう。ただ残念ながらまだほとんど輸出にはまわっていないそうなので、現地でのお楽しみにとっておきましょう。

次のページでは、地上と味が変わるのはナゼ?

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