ラインガウの酒場町、リューデスハイム
|
リューデスハイムにも船着場があるライン川クルーズ。欧米人にも人気 |
|
眼下に広がるライン川とブドウ畑。収穫は10月頃 |
極上の白ワインを味わうには、ラインガウ地方へ行くのが一番。なかでもリューデスハイム(Rüdesheim)の町には、多くのワイナリーが集まっています。町からリフトで山に登れば、眼下に広がるおだやかなライン川と広大なブドウ畑が一望でき、夏には緑、秋には黄色と季節によって様々な表情をみせてくれます。
また町中には中世の雰囲気を残す家々が建ち並び、どこかかわいらしい雰囲気。なかにはワイン樽を改造して客室にしたユニークなホテル(
Hotel Lindenwirt)も。ワイン酒場が集まる「つぐみ横丁」といわれる通りは、いつも多くの人で賑わい、ワインを飲みながらドイツ料理に舌鼓を打っています(もちろん昼間からですよ!)。
|
つぐみ横丁はお土産屋さんもあり、そぞろ歩きが楽しい |
またリューデスハイムには、ライン川クルーズの船着場もあります。ちょうどリューデンハイムからザンクト・ゴアールのあいだはライン川クルーズのハイライト。次々と現れる古城やローレライなど、次々変わる雄大な景色を眺めていると2時間ほどのクルーズは本当にあっという間です。もちろんここでもワインやビール片手に、気持ちよく船に揺られるのもアリ。やはり気持ちのよい風に吹かれるデッキが特等席ですが、日差しが強いので日焼け止めや帽子があると安心です。
辛口リースリングといえば、ゲオルグ・ブロイヤー
|
お気に入りのワインはぜひ日本へ! ただし機内には液体物の持ち込みができないので、タオルなどで包んでスーツケースへ |
|
ワイナリーのマネージメントをしているテレサ・ブロイヤーさん |
そんなリューデスハイムにある実力派ワイナリー、GEORG BREUR(ゲオルグ・ブロイヤー)を訪ねてみました。「リースリング100%の力強い辛口が特徴」というそのワインは、しっかりとした酸味もありつつ、とてもフルーティ。透明感のある爽やかな飲み口で、1980年代から世界的に高く評価されています。
ゲオルグ・ブロイヤー全当主であるベルンハルト・ブロイヤー氏は、ラインガウにおける辛口白ワインの復権に取り組んだ醸造家として、広くその名を知られています。「どれも食事に最高によく合うワインなんですよ」とテレサ・ブロイヤーさん。ここワインは独自に4つに分類されています。クラスは1~4まで。数が少ないほどランクがあがります。
|
ワイナリーの奥では試飲もできる |
今回はクラス2のEstate Raunthal(エステート ラウエンタール/2006)、クラス1のGB Charm(ゲーベー シャーム/2005)というワインを飲んでみました。個人的には、少し糖分を残してマイルドに仕上げた後者のほうが気に入ったのですが、「トイツの人たちはかなり強い個性を持ったワインを好むので、前者の方が人気」なのだとか。ほかにBischofsberg(ビショフスベルグ/2004)というデザートワインもいただきましたが、こちらは適度な甘さで食後にピッタリです。
<DATA>
■GEORG BREUR(ゲオルグ・ブロイヤー)
- 所在地:Gabenstrasse8 D-65385 Rüdesheim am Rhein
- アクセス:リューデンハイム駅から徒歩5分
- TEL:49(0)6722-1027
- ウェブサイト:GEORG BREUR
次のページでは、この地方のワインを語るうえで欠かすことのできない、有名な修道院を訪ねます。