グルメ・各国料理(海外)/世界の名レストラン

ナポレオンもやってきた老舗の名店を訪ねて(2ページ目)

悠々と流れるライン川、中世の佇まいをそのままに残す旧市街――そんなおだやかで美しい街、ドイツのデュッセルドルフに、かのナポレオンも訪れた老舗の名店がありました。

古屋 江美子

執筆者:古屋 江美子

旅行ガイド

ナポレオンも訪れた名店、Zum Schiffchen

街の歴史と共に歩んできた「ツム・シフヘン」(C)Restaurant Brauerei Zum Schiffchen GmbH & CO. KG 歴史を感じる建物が並ぶ旧市街のなかに、ひときわ風格のあるレストランがあります。それが、Zum Schiffchen(ツム・シフヘン)。1628年に始まり、すでに380年近い歴史を誇ります。

この店の長い歴史の間には数々の有名人が訪れましたが、その最たる人といえばやはりナポレオンでしょう。1811年、勝利パレードのあとで将軍たちと共にこの店を訪れ、ビールをガブ飲みしたのだとか。そんな彼が座った場所は今もナポレオンコーナー(Napoleon-Ecke)として残されています。

外観から想像するよりも内部はずっと広くて驚く(C)Restaurant Brauerei Zum Schiffchen GmbH & CO. KG 過去には戦争で建物が壊されたこともありましたが、その都度建てなおされています。今日あるのは1944年に再建されたもので、420名が収容可能。開放感あふれる店内は地元の人でいっぱい、いつも陽気な笑い声が絶えません。お店の雰囲気は堅苦しくはありませんが、「ちょっとおいしいものを食べよう!」という気分で来ている人が多いよう。スーツ姿の日本のビジネスマンも多いのはこの街ならでは。デュッセルドルフの顔ともいえるお店です。


歴史あるレストランで食べるドイツの伝統的な料理

 Zum Schiffchen
Zum Schiffchen
Zum Schiffchen
伝統の料理はどれもボリューム満点!(C) Restaurant Brauerei Zum Schiffchen GmbH & CO. KG

醸造所とレストランを兼ねたこのお店では伝統的なドイツ料理とビールを楽しむことができます。どれもボリューム満点、そしてビールとの合性が抜群なのは、さすがドイツ。みんな飲んでいる量も半端じゃありません。代表的なメニューは、ポーク・ナックル(豚すね肉を茹でてローストしたもの)やビーフの煮込み。もちろんソーセージや、変わったところでは生肉(ユッケのような感覚? でも量はどっさり!)もあります。

ほかにもナポレオン・メニューと称するスモークサーモンやサーロインステーキの豪華なセットメニュー(45.50ユーロ)もあれば、シーズンによってはアスパラガス・ガチョウ・シカなども食べられるとのこと。そうそう、ステーキなどについてくる定番のリンゴソースも酸っぱくておいしいんですよ。

<DATA>
■Zum Schiffchen(ツム・シフヘン)
  • 所在地:Hafenstraße 5, 40213 Düsseldorf
  • 交通・アクセス:ライン川沿いの遊歩道を北上、映画博物館の角を右折(Schulstraße.)、つきあたりにHfenstraßeがあるので左折後すぐ(右手)。
  • TEL:0211-132421
  • 時間:11:30~24:00
  • 予算:30ユーロ~
  • ウェブサイト:Zum Schiffchen(ドイツ語)
※2007年5月現在 1 ユーロ=約163円

ビール以外の飲み物も充実しているので、気がつけば思いのほか夜も更けているかもしれません。でもご心配なく。周りには2軒目にピッタリのバーもありますので、心ゆくまで「世界一長いカウンター」とデュッセルドルフの夜を堪能してみてくださいね。

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