すべては一軒の屋台から始まった!
ヨンキーといえばやっぱりこれ! 名物、金牌焼鶏(ガチョウのロースト)はほとんどの客が注文する(ホールHK$380、ハーフHK$190) |
60年以上の歴史を誇るヨンキーレストラン([金庸]記酒家)。もともとは廣源西街の小さなロースト屋台が始まりでした。屋台のオーナーであるカム・シュイファイ氏が焼くガチョウのローストは評判がよく、香港やマカオはもちろん、海外からも多くの人が足を運んだといいます。遠方から来た人は、お土産に買って帰る人も多く、「飛機鵝(フラインググース/空飛ぶガチョウ)」のニックネームがついたほど。
そんな彼が、屋台での成功を元手にセントラルの商業地に店を構えたのが1942年。こちらも瞬く間に人気の店となったのはいうまでもありません。その後もヨンキーは順調な成長を続け、1968年にはアメリカの経済紙『フォーチュン』に世界15大レストランのひとつに選ばれたのを始めとして、本当に数え切れないほどの賞を受賞しています。
今日でもヨンキーの一番人気メニューは金牌焼鶏(ガチョウのロースト)ですが、この店の歴史を考えると当然ですね。年間120万人訪れる客のほとんどが注文するというガチョウのロースト、名実ともに逸品です。
賑やかな雰囲気が料理をさらに美味しくする
堅苦しさのない店内は居心地がよい。ちなみに香港では2007/1/1から禁煙法案が施行され、ヨンキーに限らず香港のレストラン屋内はすべて禁煙 |
上質の紹興酒を飲みながら、仲間とおいしい料理を味わう――、確かに楽しくないわけがありませんよね。と同時に、この雰囲気が料理の味を一層おいしく感じさせてくれるのもまた事実。周りのテーブルの楽しそうな話し声につられて、いつも以上に饒舌になってしまいそう。
これだけ人気があるにも関わらず、ヨンキーは支店を展開していません。それは、「むやみに十の家をつくるのではなく、よい一家をつくる」という経営理念に基づいてのこと。次々と新しい食の流れを生み出すチャレンジ精神と伝統を大切にする精神、そのバランスの良さがこの居心地のよい空間を作り出しているのでしょう。
次のページでは、ガチョウのローストだけじゃない、ヨンキーの名物料理の数々をご紹介します!
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