多くの人がひしめく、エネルギッシュな中国! ご存知のとおりのグルメ大国でもあり、北京ダック、フカヒレをはじめとする逸品がズラリと揃っています。そんな中国で、この時期ぜひ食べたいのが上海蟹。今回は、まさに今が旬の上海蟹の情報をお届けします。
中国の秋の風物詩、上海蟹
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こぶりながら食べ応え充分。とくに「かにミソ」は甘くて絶品! |
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本場中国でも上海蟹は高級食材(C)大阪市上海事務所 |
上海蟹は、上海近くの湖や川で獲れるモクズガニの一種です。小ぶりで、1匹が200~250グラム程度。上海蟹といっても、上海市内で獲れるわけではないんですよ。一番有名な産地は、陽澄湖(ヨウチョウコ)。上海から車で1時間強の江蘇省にあります。
ところで中国では上海蟹という呼び名は使われていません。
大閘蟹(ダージャーシエ)と呼ばれていますのでご注意を。シーズンは10~12月頃。なかでも卵がたっぷりの10月のメス、白子が詰まった11月のオスがおいしいといわれています。冷凍もあるので一年中食べることができる上海蟹ですが、やはり旬に食べるのが一番! 上海の人々もこの時期を心待ちにしているのです。
ちなみに、上海蟹の価格は毎年少しずつ高くなっています。2006年は市場では500グラムあたり120元(約1,800円)以上なんだとか。もちろん、上海のレストランなどで食べる場合はこれよりも高くなります。たいていのレストランで「時価」とされていますが、1杯150元~200元ほど(約2,200~3,000円)ほど。大きさによって変わります。
意外と簡単?! 上海蟹の食べ方
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上海蟹は活きのよいものが一番。調理の前に選ばせてくれる店もある(C)大阪市上海事務所 |
上海蟹を使った料理も数多くありますが、やはり丸ごと茹でて食べるのがオススメ! 食べ方はお好み次第。食べやすいように食べるのが一番ですが、そうはいってもなかなか難しいのも事実。ここでは一例をご紹介。
- 甲羅を下にして、ふんどし(腹部の生殖器の蓋板)を取る。
- ミソがこぼれないように注意しながら、甲羅をはがす。
- 甲羅についているガニと呼ばれるエラをはずす。(灰色でピラピラしているのですぐにわかる)
- 甲羅に入っている一番おいしいといわれる「かにミソ」を食べる。(そのまま食べてもよいし、紹興酒やタレを加えてもおいしい)
- 胴体を半分に割って、身を食べる。
- 足を間接で折って、なかの身をほじくり出して食べる。
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ショウガや黒醋などタレにつけて食べる |
足は最初に切り落としてしまっても、食べやすいですが、なかなか厄介なので最後にまわすのがよいかも。お店によっては、ハサミやヘラ、手を洗うためのフィンガーボールなどが出てくるので、うまく使ってみてください。
次のページでは、上海蟹を食べるならココ!という評判のレストランを紹介します。