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いま注目! 究極の世界遺産リゾートBEST5(5ページ目)

今後注目が集まりそう&一度は行ってみたい究極の世界遺産リゾートを5件選出! キング・オブ・世界遺産に地上最高の天文現象オーロラ、最先端のエコツーリズムに天国にいちばん近い島……円高のいまがチャンス!

長谷川 大

執筆者:長谷川 大

世界遺産ガイド

登録基準最多クリア! キング・オブ・世界遺産「タスマニア」(オーストラリア)

タスマニア・デビル
カンガルーと同じ有袋類では世界最大を誇るタスマニア・デビル。不気味な鳴き声と家畜を襲う習性から悪魔と呼ばれて駆除されてきたが、現在は絶滅が危惧されて保護の対象になっている。
世界遺産には登録基準というものがあり、世界遺産に登録されるためには文化遺産・自然遺産あわせて10ある登録基準の、少なくともひとつを満たさなければならない。

もっとも多くの登録基準を満たす世界遺産は何か? 答えは7つを満たす中国の「泰山」と、オーストラリアの「タスマニア原生地域」。キング・オブ・世界遺産を選ぶとなったらこのふたつしかないだろう。

タスマニアはオーストラリア大陸の南約250kmに位置する島で、オーストラリア同様、カンガルーやコアラをはじめ、他の大陸にはない独自の進化を遂げている動植物が多い。氷河による浸食で切り立った山々や、豊かな降水量を背景に手つかずの原生林が茂っており、野生生物の宝庫として世界的な注目を集めている。

かつてこの島にはアボリジニたちが住んでいたが、19世紀から白人による植民がはじまり、戦争やハンティングなどの虐殺を経て1876年に絶滅してしまった。その文化は滅んでしまったが、1~2万年前にまでさかのぼるロック・アートが彼らの高度な文化を物語っており、それゆえ文化遺産としての価値も認められて、複合遺産として登録されている。

海に山、森林に渓谷、湖沼に高原、あらゆる地形があり、アトラクションもトレッキングにクルージング、セスナによるフライト、釣りにダイビング、スキーにスノーボードと、自然を活かしたあらゆるスポーツが可能だ。

見所は無数にあるが、極めつけがサウスウエスト国立公園内のバサースト湾。ボタングラスという植物が分泌するタンニンのために湾内はまっ赤に染まり、8mほどまで潜るとまっ暗になるため、その程度の深さで深海魚が棲みついていたり、古代種が残っていたりと、とにかく異様な生態系で知られている。
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