ローマで『ローマの休日』を再現しよう!(イタリア)
アン王女も訪れたローマの象徴=円形闘技場コロッセオ。 |
ローマの歴史は紀元前8世紀前後にはじまり、紀元前7世紀にはラテン人の都市国家が成立した。ローマ帝国最大版図を誇ったトラヤヌス帝の時代には、アフリカ、アジア、ヨーロッパの地中海岸全域を支配し、「すべての道はローマに通ず」「パックス・ロマーナ(ローマによる世界平和)」と称されて、世界の中心となった。世界遺産となっているのはローマ帝国時代の中心地フォロ・ロマーノやコロッセオ、コンスタンティヌス帝凱旋門、アウグストゥスやハドリアヌス帝の霊廟などだ。
映画『ローマの休日』で新聞記者ジョー・ブラッドレーが鎮静剤で酩酊したアン王女に出会うのはフォロ・ロマーノの近く。べスパでローマ観光に出て最初に訪れるのがコロッセオと、映画の中にも世界遺産が登場する。
青春の思い出を、思い出の人と、思い出の映画の場所で語るなんてとてもロマンチック。
ロミオとジュリエットの故郷、熱愛のヴェローナ(イタリア)
ヴェローナにあるジュリエットの家。このバルコニーがあのバルコニーなんだとか。※写真はクリックで拡大 |
ヴェローナは、イタリアとバルカン半島を結ぶ要衝であり、同時にイタリアのミラノやローマといった長靴の南北を結ぶ交易の中継点で、紀元前5世紀以前から栄えていた古都。紀元前40年前後にローマに編入されると、ランドマークとなっている円形劇場アレーナなどが建てられた。11世紀前後からはデッラ・スカラ家、ヴィスコンティ家の下で繁栄したが、ヴェローナを巡る支配競争は熾烈で、シェイクスピアはこの史実をもとに『ヴェローナの二紳士』を描いたと言われている。
ふたつの勢力間に揺れるふたりの恋人の話も、この時代に伝わったものらしい。『ロミオとジュリエット』のもとになる伝説はイタリアやギリシアに広く伝わっていたようで、実際にどの街で起きたのかはハッキリしない。
しかし、ヴェローナにはジュリエットの家やロミオの家が残っており、ジュリエットが「あなたはどうしてロミオなの」と叫んだというバルコニーを下から眺めることができる。庭にはジュリエットの像もあるのだ。また、アレーナでは夏の間、野外オペラが上演されるのだが、もっとも人気のある出し物はもちろん『ロミオとジュリエット』だ。
日頃すれ違いが多くてなかなか素直になれない夫婦やカップル。こんな場所でメッセージを伝えてみては?
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