パントテン酸の働き
とはいえ、ビタミンの1つですから、私たちの身体の中で欠かすことのできない働きを持っています。
パントテン酸は、コエンザイムA(CoA)の材料となって働いています。このコエンザイムAは、エネルギー代謝(クエン酸回路・TCAサイクル)や脂肪の代謝に欠かせないものです。
つまり、パントテン酸は、脂質・糖質・タンパク質をエネルギーに変換する代謝に欠かせないビタミンなのです。
この他にも、栄養機能食品として、「パントテン酸は、皮膚や粘膜の健康維持を助ける栄養素です。」と表示されているように、健康で丈夫な皮膚を維持する上でも欠かせません。
他のビタミンB群の栄養素と同じように、パントテン酸が不足すると、口内炎や皮膚炎などの症状があらわれてしまいます。
パントテン酸不足・過剰の症状
不足パントテン酸は、日常的に摂っている色々な食品に含まれ、腸内でも合成されているので、不足してしまうことはほとんどありません。
ただ、不足してしまう可能性が全くない訳ではありません。多量飲酒や、経口避妊薬の常用、糖尿病の他、吸収量が減ってしまう高齢者や消化器官の疾病、必要量が多くなる成長期や妊娠・授乳期は注意しておきましょう。
パントテン酸が不足すると、細胞内のコエンザイムAが減ってしまうので、色々な影響が表れます。皮膚炎・脱毛の他、手足のしびれ・灼熱感・頭痛・疲れ・不眠・食欲不振・成長停止・副腎傷害など症状は様々です。
過剰
パントテン酸は、過剰症の心配がほとんどないビタミンです。極端に摂り過ぎた場合、下痢をしてしまったという報告はありますが、過剰症の報告はほとんどありません。
過去の報告では、1日に10g摂り続けても副作用は現れなかったようです。ですから、一般的なの食生活を送り、サプリメントも規定量を守っている状態であれば、過剰症の心配はありません。
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