亜鉛の働き
亜鉛が関係している酵素は200種類以上! |
この他にも、タンパク質合成や免疫機能維持など、重要な働きをいっぱい持っている亜鉛ですが、私たちが感じることのできる亜鉛の代表的な働きと言えば味覚なのです。そう、美味しいものを感じ取る舌の感覚のことです。亜鉛が不足してくると、味覚が鈍くなったり、感覚が狂ってくることもあるのです。
そんな一人何役もこなしている亜鉛ですから、不足してしまうと体の色々な部分でトラブルが発生してしまいます。不足したり多すぎたりすると、どんなことが起こってしまうのでしょうか。
亜鉛不足・過剰の症状
■ 不足亜鉛は色々な食品に含まれているので、平均的な生活では亜鉛不足になることは少ないようです。でも、食生活の偏りなどから、亜鉛不足による味覚障害が増えてきているようです。
味覚障害・食欲不振
亜鉛不足の代表的な症状です。味覚障害は痛みなどもないので、気付かないうちに味覚が鈍くなっていることも。味覚が鈍くなると美味しさも感じられないので食欲も落ちてしまいます。
成長期の子供で亜鉛が不足すると、成長に障害がでることもあります。
この他、免疫機能が低下したり、皮膚の炎症や傷の治りが遅くなったり、慢性下痢、男性機能不全、貧血などが起こることがあります。
■ 過剰
通常の食事で亜鉛過剰になることはほとんどありません。ただ、サプリメントなどで摂り過ぎてしまうという可能性はあります。
一時的に高濃度の亜鉛を摂った場合、胃障害、めまい、吐き気などが表れます。日常的に亜鉛が多すぎる(極端な高濃度ではない)生活が続くと、さらに腎臓の障害や免疫のバランスも崩れてしまいます。また、男性の前立腺肥大や前立腺ガンに影響を与えるといった調査結果も報告されているようです。
意外なようですが、亜鉛が多すぎると銅や鉄の吸収をブロックしてしまうので、銅や鉄の欠乏症が起きてしまいます。それによって、貧血、免疫障害、神経症状、下痢、HDLコレステロールの低下などが起こることがあります。
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