エビデンスはなぜ重要?

エビデンス
エビデンスは信頼の指標
エビデンス ベースド メディスン(Evidence-based Medicine, EBM)とか、エビデンスのあるサプリメントなんていう言葉が色々な所で言われるようになってきていますね。エビデンスが重要であることはなんとなくわかるけれど、どういう意味かきちんと知っていますか?

エビデンスを直訳すると「科学的根拠」。病院で処方される薬や治療手法の選択は、これまでの多くの事例に基づいて判断すべきという考え方です。
最近はサプリメントにもエビデンスが必要だと言われるようになってきました。それは、健康増進のためにサプリメントを利用する人が増えたことと、「本当に効果があるサプリメント」と「そうでない(健康被害を及ぼす)サプリメント」が混在してしまっているからでしょう。
では実際、どんな実験をしてどんな結果があればサプリメントに科学的根拠があるといえるのでしょうか?

エビデンスは甘くない

サプリメントを摂るからには信頼できる製品を安心して摂りたいものです。でも、「この製品は信頼できる」と判断する基準は人ぞれぞれ。例えば、次のような実験結果を見せられたとき、あなたはどの段階で「その成分は根拠がある」と判断しますか?

1)ラットで試したら血圧が下がった

2)女優の○○さんがこの製品で体重△kダウン

3)5人のグループに試したところ5人とも血中コレステロールが減った

4)△△大学の○○先生が、100人中70人の体重が減ったという論文を書いている

5)人間のグループでいくつかの実験論文があり、どれも血糖値が上がりにくいという結果が得られた

いかがでしょう?
1や2は、冷静に考えれば多くの人に該当する科学的根拠として意味の無いものだとわかりますね。しかし、とっさの判断で飛びついてしまう方も多いようです(メディアや雑誌に掲載されている、読者に飛びつかせる広告に多いタイプ)。
3や4は、一見きちんと調査されているように思えますが、根拠としては△。実験対象が少なく、1回の実験で、実験期間が短いことが多いのです。(新聞折込広告など、少し読ませる広告に多いタイプ)
エビデンスとしての価値を検討できるようになる最低ラインは5。厳密に言えば、実験手法や実験期間・実験を行った対象者の分散など色々な基準があります。このような細かいデータが揃って初めてその成分のエビデンスについて評価することができるのです。

このような基準で科学的根拠が揃った成分が含まれていると認定された製品が特定保健用食品(条件付特保は除きます)。海外ではドイツのコミッションEなどがあります。しかし、これまで漢方などの形でずっと愛用されてきた成分でも、実験が終わっていないためにエビデンス不十分とされている成分もあります。また、新しく発見された成分がほとんど実験をしないまま製品化されることも…。
今後解析が進むにつれ、エビデンスを認められたサプリメントが増えていくことは確実。でも、それまでは自分の体を守るために「中身のよく判らないサプリメントには飛びつかない」という冷静さが必要ですね。


【関連リンク】
特定保健用食品とは
・国立健康・栄養研究所『健康食品』の安全性・有効性情報(成分毎にエビデンスの有無が確認できます)
・wikipedia根拠に基づいた医療(Evidence-based Medicine)

※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。
※個人の体質、また、誤った方法による実践に起因して肌荒れや不調を引き起こす場合があります。実践の際には、必ず自身の体質及び健康状態を十分に考慮し、正しい方法で行ってください。また、全ての方への有効性を保証するものではありません。