溶けないサプリメントの見抜き方
本当に溶けて初めて吸収
サプリメントがきちんと吸収されるために重要になってくるのが「溶解度」。つまり、胃や腸の中でちゃんと溶けるかどうかです。どんなに素晴らしい成分が入っていたとしても、溶けなければ吸収されない。吸収されなければ効果ナシということです。
サプリメントが溶けるかどうかを確かめる方法が「溶解度テスト」。薬は、効果をテストする時に必ず溶解度テストをしているます。でもサプリメントは特に規定がないので、一般に市販されているサプリメントの中には溶解テストをクリアできない製品もあったりするのです。
ご家庭で簡単にできるCL式サプリメント溶解テスト法
このテストは実際のコンシューマラボで行われる品質テストと比べるとかなり簡略化したものですが、家庭でできるテストとしては精度の高いものと言えます。1:二分の一カップのお酢を耐熱カップに入れ、コーヒーメーカーなどに付いている(コーヒーポットをおく部分)保温プレートの上で体温(摂氏約36度)まで温めてください。温度をチェックする際には、温度計をカップの底に放置して、誤読することのないよう(保温プレートの作用で、カップ底部分の温度の方が高温です)にしましょう。
2:調べたい錠剤をカップの中に入れ、継続的に30分から45分かきまぜてください。この時、錠剤をさわらないようにかき混ぜ、さらに体温と同じ温度をキープしてください。必要な時は保温プレートからはずしたりして温度を常時同じに保ってください。
3:被包材を不使用の錠剤や、微量の被包材のみを使用した錠剤は約30分以内に分解さるはずです。ゼラチンや被包材を多く使用した製品は丸まる45分かかることもあります。
注意:「タイムリリース(長時間にわたり少量ずつ放出される、という意味)」と記載された製品では同テストができない場合があります。また、チュアブル製品は口の中でなめながら分解されていくよう製造されていますし、「腸内分解」と記載された製品も胃袋ではなく、腸内まで分解されないように製造加工されていることをお忘れなく。
ガイド流超簡易版溶解テスト
身近な道具と簡単な手順で簡易テスト |
超簡易版なので、サプリメントにとってはより溶けにくい状況です。裏を返せば、このテストで溶けるサプリは、確実に胃で溶けるともいえます。
手順は
- お風呂くらいの温度のお湯(約40度)200mlを密閉容器に2つ用意する。
- 錠剤を入れ、密閉後、冷めにくいように容器の外側をタオルで包む。
- 日なたや暖房器具の近くなど、室内の暖かい場所においておく。
- 30分放置の後、両方の包みを軽く振り混ぜる。
- 1つの包みを解き、中身を確認。
- もう一つはさらに30分放置して軽く振り混ぜ、中身を確認。
CL式サプリメント溶解テスト法の注意書きにもありますが、サプリメントの中には胃で溶けないように設計されているものもあります。また、ガイド流超簡易版テストは、人間の胃液のような消化液の影響を全く考えていません。例えて言うなら精密検査の前の簡易健康診断のようなものです。
このテストで溶けなかったからと言って、必ずしも溶けないサプリではありません。このテストで溶けない時は、CL式サプリメント溶解テスト法を行ってみてくださいね。
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