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チューリップの花が咲き終わった後の茎の切り方・球根類の処理方法

チューリップの花が咲き終わったらどうすればよいか、ご存じですか?意外と知られていない、 チューリップの咲き終わり時期にやるべき「花や茎を切る」作業など、球根類の処理に関する植物の知識を改めて確認していきたいと思います。

小島 理恵

執筆者:小島 理恵

家庭菜園ガイド

チューリップなどの球根類は、花が咲き終わったらどうする?

チューリップの咲き終わり後はどうする?球根類の処理方法

チューリップなどの球根類が咲いた後どうしたらいいか、どの品種にも共通する方法をお教えします

チューリップなどの球根類の花が咲き終わったらどうすればよいか、ご存じですか? 球根類は、花が咲き終わってからの処理方法に悩む方が、意外に多いようです。

ガイドも「球根類の花が終わったらどうすれば良いの?」という質問をよく受けます。また、終わった花は切れば良いということはわかっているのだけれど、「どこで切れば良いのかわからない」とか、「いつ掘り上げればよいのかわからない」といった質問も受けることがあります。

そこで、知っていそうであまり知られていない「チューリップが咲いた後」に関する知識を、改めて確認していきたいと思います。球根類の管理は、品種ごとに微妙に違う部分もありますが、どの品種にも共通する基本的な部分を中心に紹介していきます。
   

チューリップの花が咲き終わったら、花は茎ごと切り離すのが基本

チューリップなどの球根類は、花が終わりに近づいてきたら、写真のように茎ごと切り離すのが基本です。
きれいに咲いていたチューリップですが、花が終わったら茎ごと切り離します

きれいに咲いていたチューリップですが、花が終わったら茎ごと切り離します

球根類は、芽を出させ、花を咲かせるまでに球根の中のエネルギーを使い切ります。そのため、花が咲いた後は、げっそり痩せた状態になってしまっています。それでも、花を咲かせた後に葉と茎を使って光合成をし、そこで得たエネルギーを再び球根の中にたくわえることで、次の年も同じように花を咲かせることができるのです。
 
チューリップの咲き終わりは、葉と茎だけの状態にしましょう

チューリップの咲き終わりは、葉と茎だけの状態にしましょう

ですから、右の写真のように、葉と茎だけの状態にして、作られたエネルギーをきっちり球根にため込んでもらう期間が必要なのです。

また、切る位置は、基本的に花より下の部分であればどこでもOKです。ただ、茎を長く残してしまうと、その後の姿があまり美しくないので、なるべく茎の下の方から切り離したほうがよいでしょう。

それでは、花はいつ切り取ればよいのでしょうか?
 

チューリップが咲き終わったら、花は早めに切り取るのがおすすめ

球根類の花は、切り取った後、アレンジメントで楽しんで

球根類の花は、切り取った後、アレンジメントで楽しんで

花はいつ切り取ればいいのか? 答えは「なるべく早く」です。

先ほどの写真をご覧になって、「まだ、充分楽しめるのに……」と思った方もいらっしゃるかもしれません。でも、植物が花を咲かせるということは、種を作ろうとしているということです。長い間花をつけたままにしておいて、種ができたチューリップやムスカリを目にしたことのある方もいらっしゃるでしょう。

植物にとって種を作るということは、ものすごくエネルギーを必要とすることです。ですから、光合成で作られたエネルギーを、球根にしっかりたくわえてもらうためには、花はなるべく早く切り取ったほうがよいのです。

とはいえ、せっかく咲いている花をぎりぎりまで楽しみたいと思い、「なかなか切れない」という方の気持ちもよくわかります。そこで、ガイドがおすすめするのは、花がまだ、切り花で楽しめるタイミングで切ってしまうこと。そうすれば、お庭とお部屋、2通りのシーンで楽しむことができますね。
 

チューリップが咲き終わり後、残った葉がうっとうしい時は?

スイセンも、チューリップ同様、球根植物です

スイセンも、チューリップ同様、球根植物です

ところで、花を切り取った後の葉が、だんだんうっとうしくなってきて、困るということはありませんか? 本来、葉は残しておかなければいけないのだけれど、ガーデンがきたならしく見えてしまうとか、その付近に生えている他の植物の邪魔をしているときなど、「まだ早いけれど、切ってしまおうか……」と、ガイドも悩むことがあります。
 
うっとうしくなってきたスイセンの葉

うっとうしくなってきたスイセンの葉

イギリスのガーデン雑誌などを読んでいると、この悩みは万国共通のようで、さまざまなアイディアが載っています。そのなかで、最もシンプルな方法を1つ、紹介しておきましょう。
 
ラフィアで葉を束ねます

ラフィアでやさしく葉を束ねます

それは、写真のように、ラフィアで何株かずつ、葉を束ねるというもの。だらっと垂れてしまっていた葉が、少し片付いた感じがしませんか? この方法のポイントは、ラフィア(「ラフィア椰子」という植物の葉の部分を加工して、ひも状にしたもの)や、太めの麻ひもなどの自然素材で、やさしく束ねるということ。ギュッとしばってしまうと、葉が傷つき、風通しも悪くなり、株そのものがいたんでしまいます。

ちょっと、八百屋さんで売られている長ネギのように見えなくもありませんが、これで葉が茶色くなるまで、ほかの植物への影響などを気にせずに、過ごすことができそうです。

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※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。

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