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英語の名詞につく冠詞、aやthe…お店やレストランでの迷いを解決

買い物したりレストランで注文したりするとき、「aをつけるべきかtheをつけるべきか……?」なんて、悩んでしまいしますよね。今回は、英語の名詞につく冠詞を上手に使い分けるためのコツについてお教えします。ぜひ参考にしてみてくださいね。

足立 恵子

執筆者:足立 恵子

トラベル英会話ガイド

英語の名詞につく冠詞、aやthe

英語の名詞につく冠詞、aやthe

これはtwo coffeesと言ってしまって大丈夫

英語の名詞につく冠詞、aやthe。買い物や料理の注文のときなど、「ここはa?the?それとも冠詞なし?」なんて迷ってしまって、一瞬言葉が出てこなくなったりしますよね。そこで今回は、冠詞をうまく攻略してスムーズに話す方法をご紹介しましょう。
 

coffeesやa beefはOK?

■Q お店で注文するときに、名詞の前に何をつければいいのか、いつも悩んでしまいます。学校で「コーヒーは数えられない名詞だ」って習ったので、「コーヒー2つください」はTwo cups of coffee, please.って言わないといけないんですよね? でも、たいてい「エッ?」って顔をされるんですけれど…。

■A 確かに、coffeeは数えられない名詞なので、two cups of coffeeがきちんとした形ではありますが、お店で注文するときは、two coffeesと、coffeeにsをつけてしまってOKです。

ビールを頼むときも、普通は「beerは数えられない名詞だから、数えられない名詞の前につけるsomeをつけて、Can I have some beer?と言う、と説明されますが、これも「ビール1杯ください」という気持ちでCan I have a beer?と言ってしまって大丈夫です。

「じゃあ、"数えられない名詞"っていったい何なの?!」と、まじめな日本人学習者の方々は思うかもしれませんが、実は、aやthe、someをつけるかつけないかは、名詞によって決まるのではなく、その場の状況や自分の気持ちによって決まるのです。例えば、ネイティブの頭の中では、こんな風になっています。

coffee:コーヒーという飲み物の「概念」で、カップに入ったコーヒーを指すわけではありません。
some coffee:「何かコーヒー」ということで、まだ量や入れ物ははっきりしません。
a coffee:「入れ物に入って"1つ"と数えられる状態のコーヒー」になります(きちんと「入れ物」を言い表すためにa cup of とつける人もいます)。
the coffee:「どのコーヒーのことか、みんながすぐわかるコーヒー」です(入れ物に入っているかどうかは不明)。

cupのような数えられる名詞にしても、同様です。cupだけだと「飲み物を入れる入れ物という概念」で、some cupだと「どこのどんなカップかわからないけれど、とにかく何かカップ」、a cupでようやく「1つのカップ」となります。the cupだと、話している人たちがどれか知っているカップでないといけません。

つまり、aやthe、someをどう使い分けるかは、「覚える」のではなく、「自分で判断」しなければならないのです! これは覚えるよりも難しいかもしれませんね…。
 

迷ったときのコツは?

postcard
彼女の横にある「あのバッグ」は"the purse"
英語のaやthe、そしてsomeはどのように使い分ければいいのか? 実際に海外旅行で使う場面を想定しながら考えていってみましょう。

例えば、お店に行ってバッグが買いたいとします。「女性向けのハンドバッグ」はアメリカではpurseと言うので、ここではpurseを使います。次の言い方は、それぞれどんな意味になるでしょうか。

1)I'd like to see a purse.
2)I'd like to see the purse.
3)I'd like to see some purse.

1)は「このお店には多分バッグがあると思うので、どれか1つバッグを見たいんですけれど」という感じです。2)は、目の前、もしくはお店の中にある具体的なバッグのことを言っていて、「あのバッグが見たいんです」という意味合いになります。3)は、「このお店にはバッグがあるかどうかわからないけれど、とにかく私は今、何かバッグが見たいんです」という感じでしょうか。

これを上手に使い分けるのは、実は至難のワザです。ネイティブだって、たまに迷っているに違いありません。そこで、日本人が旅行中に無難に使い分けるには、例えば次のような方法があります。

・数えられても、られなくても、自分の気持ちの中で「1つ」のときにはa。
・その名詞の前に「あの」とつけられるときは、the。(「あのバッグ」「あのコーヒー」など)
・わからないときにはsomeまたは何もつけない。


一番肝心なのは、aやtheを気にしすぎて言葉に詰まる、なんてことが起こらないようにすることです。多少使い方が違っても、とにかく話し続ければ、相手は言いたいことを察してくれます。あとは慣れの問題なので、失敗からどんどん学んでいきましょう!

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