ノーブルな感じが大人心をくすぐる:ディコ仏和辞典

dico
ディコ仏和辞典
【収録語彙数】35000語
【価格】3990円(税込み)
【CD】8cm CD (発音・超基本会話のみ)
【装丁】伊勢功治・ボルドー色に銀のロゴ
【和仏】和仏語彙集として充実・82p
【裏表紙】フランス全土・旧地方・イルドフランス・コルシカ・パリ地図(名所の立体図あり・DOM-TOMなし)
【カタカナ・英語表記】あり(重要語)・音節区切りなし
【イラストの有無】32パターン(イラスト一覧あり)
【例文の特徴】現代的・会話調
【宣伝文句】「よくわかる学習辞書のナンバーワン」

一単語あたりの単価は、0.108円で、高価な印象ですが、「和仏」が充実しているので、単純比較は無理。辞書自体のボリュームは『プチロワイヤル』より大。CDは8cmCDで、動詞の活用は収録されていない。装丁は、白水社の他の書籍でもお馴染みの伊勢功治氏。ボルドー色に銀のロゴというノーブルな装いで、紙面も含めて全体的に地味な印象ですが、そのシンプルでシックな感じが逆に大人心をくすぐる一冊でもあります。

注目すべきは巻末にある「和仏語彙集」の充実ぶり。帯にあるように「この一冊で和仏もOK」というわけには実際いかないでしょうが、囲み欄にある「パソコンとインターネット」、「環境とエネルギー」などに関する和仏は非常に便利。「顔文字→émoticone」などという語を見つけるとうれしくなります。世相に対しても敏感で、きちんと感が随所に漂うつくりが特徴です。

実際の会話でも使用頻度の高い例文が魅力!

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Tu as vu ce film de Godard ?
それでは、voirのページへ。英語表記はseeで、カタカナ表記あり。また、最初に眼につくのが、主要な語句の意味を簡潔にまとめた「囲み記事欄」。ここで膨大な例文の中から「見る・見える」、「会う」、「分かる」という訳をおさえることができます。

例文は、「Où est Maman ? Je ne la vois pas.」(お母さんはどこ?姿が見えないけど。)という風に会話調。さすがに前身が『現代フランス語辞典』(Le Dico)という名前だけのことはあります。

映画に関する例文を探すと、「(映画・名所などを)見る・見物する」という訳語と共に、「Tu as vu ce film de Godard ?」(このゴダールの映画は見たかい?)と、やはり実際の会話を意識した内容。ちなみに「プチロワイヤル」の例文が、以前はBessonではなくGodardであったことを考えると、ここのGodardを「古い」とするか「こだわり」ととるかはあなた次第です。残念ながら、ここではregarderとのニュアンスの違いを特に意識した言与はないので、regarderのページへと移動しましょう。

regarderの英語表記は、「watch」と「look at」、発音のカタカナ表記もあります。最初の例文が「~ la télévision(テレビを見る)」。続いて、「~ un film à la télévision(テレビで映画を見る)」。さらに、この例文の後に「『映画館で見る』はvoir un film dans un cinéma」とシンプルではありますがウレシイ解説がつきました。

端正な「大人の辞書」というイメージと、現代的な例文のマッチングが魅力の
『ディコ』です。

【引用:『ディコ仏和辞典 第3版』, 白水社】(出版社による解説がみられます。)

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