新しい春の訪れとともに、「フランス語をはじめてみよう!」と思われている方も多いはず。そんなあなたのために今回のテーマは「フランス語辞書」。辞書もどんどん進化していて、すでに購入済みのあなたも要チェックです。第一弾では仏和学習辞書を徹底的に比較しましょう。

【INDEX】
■スタイリッシュな魅力の『プチロワイヤル仏和辞典 』(旺文社)
■ノーブル感漂う『ディコ仏和辞典』(白水社)
■老舗の貫禄『クラウン仏和辞典』(三省堂)
もう1冊、フランス語の辞書を選ぶなら

電子辞書にはないペーパー辞書の魅力

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スピードという点ではすぐれものの電子辞書
調べたい言葉がでてきたとき、パパパッと検索できる電子辞書は確かに優れもの。これを使いはじめるとペーパーの辞書を使わなくなったという方も多いのではないでしょうか。最近は、音声付きまででて値段の高さを除けばうれしい限りですね。会話しながらでも簡単にひける手軽さもあって、ガイドも普段使いは電子辞書がメインです。

ところが、この便利な電子辞書にも欠点がないわけではありません。まず第一に、ガイドの場合は、単語の前半を入力するだけでたいていの場合目的の語句がでてくるので、後半部分の綴りが最近ビミョーにあやしくなってきたように感じます。

まあ、この点に関しては個人的なボケの要素も強いのでしょうが、それ以外にも、目的の単語以外の言葉をみつけて「なるほど~!」と辞書を読む楽しさがうすれてきたのは確か。本屋さんでぶらぶらしておもしろそうな本を見つけるような「偶然の楽しみ」を失っている気がします。そんなわけで、今回はペーパー辞書の特集です。

比較辞書の選択にあたっては、語彙数30000~40000クラスの過去5年以内に刊行された学習辞書に絞りました。その結果、前編となる今回の記事では、旺文社の『プチロワイヤル仏和辞典 第3版(CD付き)』、白水社の『ディコ仏和辞典 第3版』、三省堂の『クラウン仏和辞典 第6版』の3冊を選択しています。いずれも2007年4月現在での最新版を使用しました。

みかけも中身も丸ごとチェック!

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辞書選びも自分の個性にあわせて!
それでは、早速とまいりたいのですが、今回の比較にあたっては以下のようなモデルケースを設定しました。

  • フランス人のお友達をつくって将来的にはフランス語で会話やメール交換ができるようになればいいなと考え中の初心者。

  • 以前第二外国語としてフランス語を学んだもののそのときはちんぷんかんぷん。でも、やっぱりフランスは好きだから、やりなおしてみようかなというとりあえずの既習者。

大学で、フランス語を第ニ外国語として学ぶ方の参考にもなると思います。また、注目箇所は以下の2点。

【1】価格やルックス、付属CDにいたるまで辞書本体のつくりの比較
3冊中最もすぐれていると思われる点、その辞書ならではの特徴的な箇所は太字で示します。

【2】英語のwatchとseeと同じような区別があるフランス語動詞「regarder」と 「voir」のニュアンスの違いがわかりやすいかどうか?

モデルケースのとりあえずの目標は、「フランス人の友達をつくる」です。「regarder」と 「voir」を選んだ理由は、全く恣意的なものですが、コミュニケーションの過程で頻繁にでてくると予想される「テレビを見る」、「映画を見る」の動詞選択がきちんとできるかに焦点をしぼりました。

仏和辞典を「作文」という視点で比べるという正統派とはいえない方法での比較ですが、各辞書の特色はよくわかるようになっていると思います。いずれにせよフランス語を専門とされる方、大学でしっかりお勉強される方は、各出版社の辞書紹介サイト、ガイドサイトの「教材の選び方・オンライン辞書」のページとあわせて比較・検討されることをお薦めします。

それでは、個性溢れる辞書の世界を覗き見してみましょう。

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