フランス語の筆記体
旅行のために、せっせと勉強した料理フランス語。ところが現地でメニューが手書きだったために、内容がイマイチわからなかったというのはよくあることです。ガイド自身も、留学中は先生の板書を読むのに一苦労、フランス人からの手紙を解読するのに無駄な時間を費やしたり……と、結構あなどれないのがこのフランス語筆記体。基本的には、英語風に書いても大きな問題はないのですが、お遊び気分でマスターしてみませんか?
<目次>
フランス語の筆記体…くるくるがかわいい! まずはA~Hを覚えよう
左上からA,B,C,D,E,F,G,H |
- Aは、英語と違って大文字の「A」を筆記体にした形です。ときどき、小文字の「a」を大きくした形も見かけますが、基本は、大文字の「A」。くるくるっと一気に書きましょう。
- B・Dはほぼ英語と同じ。この2文字は頭の部分が瓜二つです。
- Cは英語に比べると、微妙に頭でっかち。「の」を逆さまにして、くるくる度合いの強い「し」をくっつけたという感じです。
- Eは、くるくるくるっと三回転。回転の大きさは、上から中、小、大です。
- Fも英語とほぼ同じ。リーゼントの男性を横から見たという感じです。
- Gは、小文字の「g」をでっかく書きます。バネがはずれてのびのびになった小文字のgと覚えましょう。
- Hの書き方は、フランス語独特です。4枚の花びらの中心に、虫がとまっているようで、素敵です。
まとめて覚えて超簡単! 似た者同士が多い I~R
左上からI,J,K,L,M,N,O,P,Q,R |
- I・J・Kは「H」の書き方をすでに覚えた方なら簡単です。この4文字は似た者同士。つりばりのような「I」が基本。英語とは、頭の部分が違いますので、注意しましょう。
- M・Nは、英語の場合は小文字を大きくした形ですが、フランス語は、大文字を筆記体にした形です。
- O・Qは英語の筆記体のままでも大丈夫ですが、個人的には、画像にあるように、くるくるまきの「O」、それに一本足した小文字の「q」の大型版のような「Q」がかわいいので気に入っています。
- Pはきっちりと、丸の部分をとじず、小さく書くので、英語のTと間違うことが多いです。読みの際に要注意の文字の一つです。
- Rは英語のままでOK。「つ」と「ん」が合体した感じですね。
SとTには要注意! 残りはそのまま S~Z
左上からS,T,U,V,W,X,Y,Z |
- Sは英語風に書いても問題ないのですが、読むときに間違いの多い文字です。「L」を書こうとして途中でやめた感じが、「S」ですのでしっかり覚えておきましょう。
- さて、最難関のTです。この文字だけはしっかり覚えておきましょう。英語風に左にはねてしまうのはアウト。はねは右方向にしてください。「I」と間違われて減点対象になります。
- U・V・W・Yは英語と同じ。頭の書き方も全く一緒のグループですので、まとめて覚えると簡単です。
- Xは、「H」で書いたお花から、虫がとびたってはなびらがあわさったイメージです。
- 最後にZ。こちらも、英語式でOKですが、画像のように、大文字の「Z」の原形をとどめた形もなかなかオシャレです。お好きな方でどうぞ。
- とまあ、実用という面でいえば、「T」だけ気をつけておけば英語風でも大丈夫です。忘れてしまったら、活字体でそのまま書きましょう。また、書き出しの似ている部分を集めて、「グループA・M・N」、「グループO・Q」、「グループH・I・J・K」、「グループP・R・B・F」、「グループU・V・W・Y」、「グループC・E・G・L・S」という風に効率的に覚える方法もありますので、参考にしてくださいね。
英語とほぼ同じでラクラク! フランス語の小文字筆記体
左上からa,b,c,d,e,f,g,h,i,j,k,l,m
特に注意して欲しい文字は、pとqの二文字です。まず、pですが、こちらは英語の筆記体のように、円の部分をしっかりくっつけて書きません。象さんの横顔のような感じです。
また、qに関しては、英語のように終わりの部分をハネずに、活字体の小文字のように、とめて書きます。これら2つのポイントを押さえておけば安心です。
alphabetの読みもマスターしよう!
左上からn,o,p,q,r,s,t,u,v,w,x,y,z |
A(ア)、B(ベ)、C(セ)、D(デ)、E(ウ)、F(エフ)、G(ジェ)、H(アッシュ)、I(イ)、J(ジ)、K(カ)、L(エル)、M(エム)、N(エヌ)、O(オ)、P(ペ)、Q(キュ)、R(エール)、S(エス)、T(テ)、U(ユ)、V(ヴェ)、W(ドゥブルヴェ)、X(イクス)、Y(イグレック)、Z(ゼッド)
カタカナ表記で読みを示しましたが、実際は細かい部分が違ってきますので、こちらのページで音声を確認してみてください。alphabetをクリックするだけで発音を聞くことができます。
特に注意が必要なのは、GとJの発音が英語と逆であるということ。Yの読み方は、「イグレック」と英語と全く違いますが、これはi grec(ギリシャ語のi)からきています。
また、W(ドゥブルヴェ)は、V(ヴェ)が、double(ドゥブル/2つ分)あると覚えれば簡単ですよ。
いきなり筆記体を勉強するフランスの子どもたちに負けないように、是非チャレンジしてみてくださいね。