シリアルは美肌への効用も。ご本人ももちろん美肌の持ち主。 |
ガイド:実際に「消費生活アドバイザー」資格は役に立ちましたか?
井出さん:退職後、青年海外協力隊としてフィリピンに赴きました。約2年過ごしましたが非常にハードで、帰国後、心身ともに疲れてしまいました。その後、契約社員として再就職したものの、やはり食に関わる仕事がしたいと思い求人広告を見ていると、今の日本ケロッグ(株)で広報室アシスタントを募集、応募資格の条件の1つに「消費生活アドバイザー」資格があったのです。
ガイド:なるほど、応募資格の条件をクリアできたのですね。今をときめく広報職、全社でただお一人とか。どのような仕事をされているのでしょうか?
井出さん:広報として商品のPR、企業PRはもちろん、シリアルの栄養PRなども行っています。
ガイド:お一人で幅広くPR業務をされているのですね。そのなかで、栄養PRというのは、どのようなことをされているのですか?
井出さん:シリアルの肌への効用を研究し、その結果をPRしています。ただ肌に良いというイメージだけでは信頼性に欠けますよね。そこで科学的なデータによる根拠を明らかにし、正しい情報を伝えています。
ガイド:そのような専門知識を、仕事をされながら、大学院で学ばれたとか?
井出さん:はい、そうです。仕事と両立しながらですから、時間のやりくりはもちろん、様々な面で大変でしたが、夫や職場の理解もあって、今年の3月に栄養学の博士号を取得しました。
ガイド:井出さんの行動力、決断力、そしてモチベーションの高さにびっくりします。その秘訣は何でしょう?
井出さん:さまざまな書物を読み、いろんな方にお会いして、行動力や決断力に優れた人々の考え方や生き方を知ることでしょうか。
ガイド:これからの目標や夢を教えていただけますか?
井出さん:NR(栄養情報担当者)という新しい資格取得を勧められ考えていましたが、消費生活アドバイザー、博士号(栄養学)を取得し既に十分かなとも思っています。自己完結、自己満足に終わらず、これからは人に「伝えること」を大切にしていきたいと思っています。
ガイド:ありがとうございました。
―商品をPRするだけの広報は他にもいるかもしれない。けれど栄養に関する専門知識が語れる広報は多くはないだろうから、と井出さん。今の日本ケロッグ社広報の仕事は、井出さんにとって、まさに天職だったようです。
まだまだ井出さんのハードな生活は続きそうです。けれど、あくまで自然体で語る井出さん。力の入った様子は微塵も感じられません。きっと必要な時、その一瞬に周囲が想像できない力がでるのかもしれない、アスリートのように。と感じずにはいられませんでした。