中国エリートの学習法 |
科挙式暗記法とは何か?
中国の伝統的なエリート教育法として知られる、科挙式暗記法。四書五経とその解説書をすべて覚えて臨んだという、科挙の試験。その真髄は、「丸暗記」にあるといいます。「今さら丸暗記?」と敬遠なさらないでください。これが実に効果があるといいます。ちなみに、中国人は、英語や日本語ともに流暢であるケースが多いことに気づかれないでしょうか?外交の世界でも中国外交官の語学力は、際立っているといいます。戦前までは、日本でも一般的であったという、科挙式暗記術、その驚異的な暗記法が、今注目を集めています。ビジネス英語に通ずる「型」の学習法
中国の外交官がごく短期間で、赴任地の言葉をマスターしてしまう秘訣は、「丸暗記」にあるといいます。しかも、書き言葉を暗記することから始めるのだそうです。詳しい具体的な方法は、「知的で美しい英語・3ヶ月速習秘伝」北川達夫著・Gakken」をご一読、ご参考いただきたいと思いますが、簡単にまとめれば、次のような手順を取ります。
1.朝の音読
2.昼の反芻
3.夜の筆写
この3点を毎日実行することで、ごく短期間に、単なる話し言葉だけでなく、外交でも通用する格調高い英語・外国語をマスターすることができるというものです。かつての明治期の英語の達人たち、(英語で「武士道」を書いた、新渡戸稲造など)も実は、この方法を実践していたというのです。
この「科挙式暗記法」は、今後必要性が増すであろう、ビジネス英語の分野でも大いに参考になる方法であるといえます。
ビジネス英語の学習は、その内容が多岐にわたるため、一見途方に暮れがちですが、一旦、各分野(電話・プレゼン・ビジネスレター・電子メール・商談・オフィスの会話等)の一通りのパターンを暗記することが最も近道であると言われています。
一定の型としての例文が一旦頭に入ってしまえば、後は、必要に応じて、単語を入れ替えながら、コアの部分を拡大していくことが可能になります。
知的で美しい英語を大量暗記する!そしてアウトプット!
その点で、科挙式の暗記法による英語・語学学習の秘訣は、大変参考になり、また、中国人の学習能力の高さの秘密を知ることができます。しかも、中国人に言わせれば、暗記には、よい暗記と悪い暗記があると言います。日本人は、この区別をしないまま、語学の最も効果的な学習法である、「丸暗記」を捨て去ってしまったようなのです。しかも、この方法に一旦慣れれば、年齢に関わらず、多量の英文をそのまま、暗記できるというから不思議です。
先の「知的で美しい英語・3ヶ月速習秘伝」の中には、すぐにできる10日分の練習問題も入っています。ガイドも実際に試して見ましたが、William Blakeの"Spring"と言う詩は、出張での新幹線の中で、3時間程度で、暗記することができました。
日常会話から一歩すすんで、格調高いビジネス英語の習得に「科挙式暗記」を試してみてはいかがでしょうか?
参考書籍および引用:
■「知的で美しい英語3ヶ月速習秘伝」
■科挙って何?
■科挙合格への道
【その他ガイド記事】
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