2005年、2006年の新資格、今はどうなってる?
続いては、2005年、2006年生まれの資格・検定の中から、特に気になるものをピックアップします。2005年は、「個人情報保護法」元年。「オタク検定」などのおもしろ系検定も続々誕生した1年です(※参考:「発表!2005年誕生・注目新資格ランキング」)。
2006年は、ご当地検定や映画検定など、趣味系検定が花盛りだったせいか、ビジネス系の新資格・検定はやや小粒。しかし、「メンタルヘルス」「環境保護」と、今に続くテーマを取り上げた資格が登場したのもこの年でした(※参考:「年末恒例!2006年生まれの注目資格はどれ?」)。
■将来有望、人気も安定しているのは?
2005年ランキング1位の「個人情報保護士認定試験」(2005年10月スタート)は、第1回試験で2,800名もの受験者を集め注目されましたが、その後も順調に回を重ね、「転職市場で評価される資格とは?【3】」では、人材のプロである人材エージェントのコーディネータも「企業に評価される資格」として注目する資格になりました。
共に、現代社会に欠くことにできないテーマとなっている2006年ランキング1位の「メンタルヘルス・マネジメント検定」(2006年10月スタート)、3位の「eco検定(環境社会検定試験)」も人気試験に成長中。
「メンタルヘルス・マネジメント検定」は、昨年受験者1万2千人を突破、3年目の今年、受験者数が前年比2割を上回るペースで増加中です。受験者の増加に伴い、はじめは5ヶ所だった試験会場は今や14ヶ所になっています。
一方の「eco検定」は、幅広い受験者を集め、合格者はすでに5万5000人超。CSRの観点から企業の環境保護意識が高まるにつれ、ビジネスパーソンの人気も急上昇。環境ビジネスの発展とあいまって、今後も人気が続きそうです。
■健闘はしているものの、ややトーンダウン?
2005年スタートの「情報セキュリティ検定試験」(2005年4月スタート)は、「個人情報保護士認定試験」の財団法人全日本情報学習振興協会が、個人情報保護とも密接な関連がある社内ITシステムのセキュリティ管理に必要な知識を認定するために創設した試験。
この時期、情報セキュリティ関連の資格は複数誕生しており、その中には国家資格の「情報セキュリティアドミニストレータ」などの強敵も。そのため、「個人情報保護士」と比べると、人気、知名度はまだまだという印象は否めません。
■いったい、どうなっているの?
2006年は、それまでにはなかった「広報」分野の関連資格が誕生していますが、同年11月に第1回試験が行われた「PR・IR業務資格認定試験」もそのひとつ。
同時期にスタートした「PRプランナー資格認定検定試験」が、着実に回を重ねている中、こちらの「PR・IR業務資格認定試験」についてはホームページの情報もとまったまま、第2回試験以降の告知もない状態です。第1回試験に関する情報も結局公表されていないため、詳しいことはわかりませんが、資格試験のあり方として大いに疑問が残ります。
いかがでしたか。
「仕事に活かせる資格」では、これからも新たに生まれる資格・検定の情報をリアルタイムでお届けするだけでなく、それらの資格・検定のその後の様子もチェックしていきたいと思っています。
今回取り上げた資格は、まだまだほんの一部。今後も、定期的に掲載する予定ですので、お楽しみに。