貿易実務検定挑戦のきっかけは、新人のOJT担当になったこと
ガイド:差し支えのない範囲でかまいませんので、これまでのご経歴、現在のお仕事についてお聞かせいただけますか?
かおるさん:
大学は経営学部で会計のゼミに所属していました。ゼミの方針で、在学中に簿記2級の資格を取るように言われており、簿記2級の資格を取りました。
卒業後は、新卒で半導体装置製造メーカーのグループ会社に入社し、最初は外貨両替・経理の仕事をしました。
会社の合併や異動によって総務・秘書の仕事を経験したあと、今の業務である物流系の仕事に移り、最初は国内のパーツ出荷の仕事、その後、現在まで輸出業務の仕事をしています。
ガイド:
現在の輸出業務というのは、具体的に言うとどのようなお仕事なのでしょうか?
かおるさん:
メインは、輸出規制のチェックや現地の輸入規制をチェックして、ストック(※1)に出荷指示を出す仕事ですが、付随業務として、通関後の書類のチェック、書類のファイリング、月末の請求・支払関連、部長のアシスタント、経済産業省に提出する輸出許可申請書の作成のお手伝いなどがあります。
ガイド:
「貿易実務検定」の受検のきっかけも、やはり今の業務に就かれたことと関係があるのでしょうか?
かおるさん:
もちろん関係はあるのですが、例えば、今の業務に就いてすぐに受検したかというとそうではないんです。
実は、輸出の仕事を始めて2年ほど経った頃、初めて新人さんの指導をすることになりました。ところが、指導をしていて、あらためて気がついたのが、自分自身の貿易知識の無さでした。
もちろん2年もやっていれば、業務を教えることは出来るし、貿易用語も聞き慣れているのですが、根本的なことがわかっていないなあと思ったのです。
ガイド:というと?
かおるさん:
つまり、知っていたり聞き慣れている言葉でも、ちゃんと説明することができないわけです。
それが物凄くもどかしく感じました。それで、この機会に折角だから貿易の知識を身に付けようと思って「貿易実務検定」を受検しました。
ガイド:
わかっているつもりの事柄でも、いざ他の人に説明しようと思うと上手くいかない、というご経験が、かおるさんの新たなスキルアップの良い機会になったというわけですね。
かおるさん:
はい。そういう意味では、とても貴重な経験だったと思っています。
>>「貿易実務検定」に挑戦するなら独学?通学?かおるさんの場合は……?詳しくは次ページで。
※1:貨物を保管する倉庫のこと。貨物は倉庫に保管してあり、出荷依頼があるとストックから貨物を梱包して、客先に配送する手続きを取る。