フランス/南仏・プロヴァンス地方

ニース近郊ぶらぶら歩き(1) カーニュ、南国の光とオリーブ畑(2ページ目)

背景の山々が北風をさえぎり、温暖なリビエラの海岸を望むリゾート地ニース。印象派の巨匠ルノワールが愛し続けた丘の上の町オート・ド・カーニュとオリーブ畑を楽しんでみましょう。

執筆者:赤木 滋生

彼の屋敷はカーニュ・シュール・メールの新市街をはさんで東側の坂を登り切ったところ。周囲はセンスの良い建物と広々とした庭を高い塀で囲った、いかにも高級な邸宅の建ち並ぶ一角。絵の題材にもなったオリーブの林の中の瀟洒な屋敷で、それとすぐ分かります。

博物館はさすが印象派の大家の屋敷だけあってりっぱな造りとしっかりした調度品。愛用の車椅子や今にもルノワール本人が絵を描きに入ってきそうなアトリエを見る事が出来ます。多くはありませんが絵も展示されています。しかし、彼の絵を愛する人にとっては庭と庭越しに見える旧市街、オート・ド・カーニュの方により興味を惹かれるのではないでしょうか。

□ルノワール博物館
TEL:04 93 20 61 07
開館時間に気をつけてください。午前は10時から12時までですが11時半までしか入場できません。午後は冬(10月1日~4月30日)が2時から5時まで(入場4時半まで)、夏が2時から6時まで(入場5時半まで)。水曜、元旦、5/1、11/1~11/21、12/25は休館です。

入館料は大人3ユーロ、18~26才1.5ユーロ。お得なシャトウとの共通入場券4.5ユーロもあります。18才以下は無料です。

鷲巣村
絵といえばこの町に惹かれた画家はルノワールだけではありません。個性的な画家達、スーティン、やモディリアーニ。日本の藤田嗣治もここで暮らしたそうです。そういえば路地や壁、坂道に咲き乱れるあざやかな花は印象派のモチーフにぴったりです。

再び旧市街に戻って街の辻々に貼られたプレートを見てみるとありましたありました、「芸術家の小道」と名付けられたトンネルに続く道。誘われるままにあちこち歩いてみると思い思いに飾られた庭先や玄関口が面白く、色々な発見があります。日曜大工をする初老のおじさん。花の手入れをする主婦。塀の上では猫がのんびり日向ぼっこ。まるで時間が止まったような錯覚におちいります。

ところで、あの丘の頂上のお城、現在は地中海近代美術館として絵が展示されています。日本人にとってもゆかりのある画家の作品はないものかと思い探してみると、やはり藤田嗣治の作品がありました。あの透き通るような色使いが何ともなつかしい。

□地中海近代美術館
開館時間はルノワール博物館と同じ。共通入場券は4.5ユーロでどちらの窓口でも買えます。やはり18才以下は無料です。

□オート・ド・カーニュのレストラン
Josy-Jo
旧市街、オート・ド・カーニュにある肩のこらない気楽な店ながらおいしいプロヴァンス料理と地のワイン、コート・ド・プロヴァンスが楽しめるおすすめレストラン。
4 pl. Planastel - Haut-de-Cagnes 
Tel:04 93 20 68 76
Fax:04 93 73 08 69

ゴージャスなリゾートホテルCagnardはレストランも少々お高いけれど味、サーヴィスとも一級品。やはり新鮮な魚介類一杯に加えトリュフを使った豪華なプロヴァンス料理とコート・ド・プロヴァンスが評判。
45 r. Sous Barri - Haut-de-Cagnes 
Tel:04 93 20 73 21
Fax:04 93 22 06 39
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