現金以外の被害
前頁でのケースでは、一人当たり平均5万円の現金が盗まれたことになっていますが、男の勤務地が銀座であったことから、もしかすると他の地域よりも、女性の所持金額は多かったといえるかもしれません。しかし、たとえ所持金額が少なかったとしても、財布を盗まれたとき、現金だけの被害にとどまりません。場合によっては財布に入っていたキャッシュカードやクレジットカードの悪用も考えられます。不正に預貯金を引き出される危険性があるのです。また、健康保険証や運転免許証、社員証なども入れたままだと、個人情報が盗まれて氏名や住まいを知られて、「ストーカー行為」や「空き巣狙い」の恐れもあり得ます。財布そのものが高価なブランド品であったら、質屋に売られたり、ネットオークションに出されてしまうこともあり得るでしょう。大切な現金だけでなく、保険証、免許証、キャッシュカード・クレジットカード類、その他個人の大切なものが盗まれてしまう怖さを想像して、バッグから財布が見えないように、スリ被害に遭わないように、くれぐれも警戒しましょう。
「スリ」被害を避けるバッグ
バッグの口が体の後ろです |
それでも、どうしても「おしゃれで持ちたい」ということで口の開いたタイプを選ぶのなら、「スリに遭わないように」工夫しましょう。インナーバッグとしてバッグの中に布製の別のバッグを入れて巾着のように口を閉めておいたり、財布にひもやチェーンをつけてバッグから離れないようにするなどしましょう。財布は常にバッグの奥のほうに入れるようにして、上にハンカチーフやスカーフなどで覆うようにカバーをしたり、雑誌を丸めて中身にかぶせるように入れておくのも一案です。
電車内や人混みでは、とくにバッグを体の前でしっかり抱えるなどして被害に遭わないように注意しましょう。とくに、携帯電話のメールなどに夢中になっているときはバッグから注意がそれていますので、要注意です。体の横や後ろにバッグが回っていると、被害に遭っても分からないでしょう。座席でつい眠ってしまったりすると、隣に座った人がこっそりと財布を抜き取るかもしれません。座席に座ったときは口を体のほうに向けて中身が見えないように、財布を盗まれないようにガードすることを忘れてはいけません。
また、腕に軽く掛けただけでいると道路を歩いているときに「ひったくり」にも遭いやすくなります。被害金額はともかく、「スリ」でも「ひったくり」でも、一度でも被害に遭ったときの精神的ショックは計り知れません。被害に遭った人にしかわかりえないものですが、問題は金額ではないことは誰でも想像できるはずです。「ああしておけばよかった」と後悔しないために、今日から考えてバッグを持つようにしましょう。
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