鉄が音を伝える

「1,000キロ先でも音は聞こえますよ」
「1,000キロ先でも音は聞こえますよ」
——以前、マンションで下の方から夜中に大工仕事の音がするので何階だろうかと、一階ずつ降りて、ドアに耳をつけて確かめていって、やっと5階くらい下の階だったのがわかったということがありました。


それは、おそらく鉄骨の建物じゃないですか? そうですね。それは、音が鉄を伝わったんです。鉄というのは、空気中を伝わる音よりもずっと減少率が少ないですから。たとえば、仮に鉄のレールが一本あるとしますよね。それを金槌でコーンと叩くと、おそらく1,000キロ先でも音は聞こえますよ。

それから、鯨が海の中で求愛の声、鯨の歌というのをやるんですが、これは海中を800キロ伝わります。ですから、鉄なら金槌で叩けば1,000キロ。つまり鉄骨の建物の中というのはそういうことなんです。要するに建築の方法ですよね。いかに音が伝わらないようにするか。物件を選ぶときはよほど注意しないと。



——新しくマンションを購入しようとしたら、そのへんからチェックしていかないとダメですね。


まず、騒音関係というのは一番のトラブルの元になります。上下左右などご近所の隣人と一番仲が悪くなる原因ですから。そういう意味では、部屋を見ただけでよかったと言って入ってしまうのではなく、防音という点を十分に調べてからにすべきですね。


音はこうして事前にチェック!

——私も、部屋を決める際には、立っているときには分からない音があるかもしれないから、必ず床に寝ころんでみて確認するようにと提案しています(隣人にご用心!騒音が死を招く…)。


それはいいですね。日常生活で一番音が気になるときというのは、お休みになるときです。そのときには小さな音まで聞こえますから、寝室で寝た状態で、枕をしてもいいですから、音をチェックするというのは非常にいいことです。


——ありがとうございます。それから、エアコンや冷蔵庫の音とかを気にならなくするためのちょっとした秘訣というのが、先生のご著書に書かれていますね。FMの音を常時出すということものですが。


今こちらの室内でも音を出していますが、聞こえますよね? ザーッという音。BGMなどよりも、こうした音のほうが気にならなくて疲れないです。FMラジオのチャンネルを少しずらすとこんな音がします。BGMでもいいんですが、音楽の種類によっては気になっちゃいますから。このくらいのノイズがかえって落ち着くんです。最近はあまりないようですが、深夜のテレビが映っていない状態の砂嵐の音です。それと似たような音です。


——赤ちゃんに聞かせると泣きやむ音ですね。私はとても寝付きが悪いのですが、効果がありますか。


あります。この程度の音を静かに、隣の部屋とかで出しておくといいと思います。


——うわ、いいことを聞きました。では、さっそくトライしてみます。


引き続き、「音の犯罪捜査官が語る防犯 Vol.3」で、「アリバイ工作」「空き巣対策」ほかについてもお話を伺っています。

  • 音の犯罪捜査官が語る防犯 Vol.1
  • 音の犯罪捜査官が語る防犯 Vol.2
  • 音の犯罪捜査官が語る防犯 Vol.3

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  • 日本音響研究所ホームページ
  • 「誰も知らない音の不思議・音の謎」
  • 「バウリンガル 初めて犬と話した日」
  • 「日本人の声」
  • 「音の犯罪捜査官」

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