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請求には従わなくてはならないの? 伝言ダイヤルで裁判沙汰?(2ページ目)

突然届いた「裁判を起こす」というメール。伝言ダイヤルを利用した料金を支払え、という請求にしたがわなくてはならないのでしょうか?

佐伯 幸子

執筆者:佐伯 幸子

防犯ガイド

有料だというアナウンスもありませんでした。
自宅に請求書が届いたこともありませんし、具体的な金額や銀行、口座番号を指定されたこともありません。


ということですから、これは、「とにかく番号通知でかけてきた人にはおどして請求してやろう」という業者のもくろみです。「おどせば、驚いて脅えてお金を支払うだろう」というわけです。そうして、実際に支払ってしまう人も少なくないのです。

一方的にメールをよこして、番号通知システムを逆手にとって、おどしの電話やメールで、さらに追い打ちをかけ、1万円でも2万円でもせしめよう、というわけです。かかる費用はわずかな電話料金だけ。100人に送って、1割の10人が2万円を支払ったとしても20万円です。実際にはもっと請求するでしょう。つまりわずかな手間で、多大な収入があるのです。

筋の通らない、理不尽な、卑怯な商売です。誰も支払わなければ、商売として成り立ちませんから、こんな商売もなくなるのでしょうが、悲しいことに脅えて支払ってしまう人が後を絶たないのです。それゆえ、いつまでも続けられてしまうのです。

こういったおどしに脅えてしまい、相手の言うがままに氏名住所を告げてしまうと、さらに請求が悪質になるおそれがあります。絶対に個人情報は教えてはいけません。

まともに電話連絡をしたり、個人情報を教えてしまうと、「おどせば金を出すおいしいカモ」として、リストに名前が掲載されてしまいます。
「カモリスト」というものがあり、悪質な業者間で売買されているのです。一度でも支払ってしまえば、カモリストに登録されて、長期に渡って、さまざまなところから請求を受けることになってしまうでしょう。

もちろん、このケースは、内容から言って「支払い義務はありません」。放置しておきましょう。また、相手の電話番号を「着信拒否」に設定しましょう。ご心配なら、お近くの消費者生活センターや警察署にご相談ください。

このような困り事があったときに、「自分だけがこんな目にあっている」と悲観することはありません。多数の人に同様の電話やメールが届いているのです。そして、
消費者生活センターや警察署といった相談できる場所があるのです。

「支払ってしまえばこれで済む」のではなく、カモリストに登録されて、さらなる請求がくることになります。そのような悪質業者に大切な自分のお金を支払うなどやめましょう。どうか脅えないで、悪質な行為に屈しないでください。

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