エレベーターに気をつけて!
N代さんのマンションは1・2階にショップが入っていて、2階には外階段でも上がれる構造でした。男は2階からでもN代さんの帰宅を確認して、エレベーターに乗り込んできたのでしょう。1階から一緒に乗り込もうとする人にはわりと警戒するものですが、途中から乗り込んで来る人には無防備です。日ごろから自宅のある建物の構造をよく知っておくことが大切です。また、男はN代さんの上の階のボタンを押しましたが、それはフェイントで、実際にはN代さんの後に降りて部屋までついてきていたのです。スニーカーを履いて忍び足で歩けば、足音には気がつきません。酔っていて部屋に帰ることしか考えていないので、自分の後ろに男がついてきたことがわからなかったのです。アルコールが入っていると注意力が散漫になります。周囲に気を配らないでいると、不審な人物の接近にも気がつかないでしょう。必ず左右や自分の後方をチェックするようにしましょう。
自宅のカギを開けるときはとくに注意が必要です。このケースのように、自分でカギを開けた瞬間、押し込まれて強姦や強盗の被害に遭う女性が多いのです。必ず周囲をよく見回して、不審な人物がいないことを確認してからカギを開けるようにしましょう。
毎日の自分の帰宅時間も、ある種の人たちにとっては重要な個人情報といえます。とくに真夜中の帰宅には状況をよく考えて、被害を受けないように対策をしておきましょう。自宅に近づくまでの空間と時間をしっかりと把握して、細心の注意を払わないでいるとこのような恐ろしいことが待ち受けていることがあるのです。
どうしても仕事柄やむを得ず帰宅が遅い人は、防犯ブザーなどの防犯グッズを携帯するようにしましょう。もちろんいざというとき、バッグの中に入れたままでは役に立ちません。自宅のある建物内であっても、一人歩きの時は必ず手にしていましょう。