防犯/詐欺を防ぐ

ぼったくり被害にはどうして遭うの? カモはウマイ話がお好き(2ページ目)

ぼったくりの被害に遭うことは、経済的な打撃だけでなくときには暴力行為を受けることもあります。おいしい話を持ちかけられて真に受けてしまえば、あとにはコワイ結果が待っています。

佐伯 幸子

執筆者:佐伯 幸子

防犯ガイド

待ちかまえているもの

「その店ですから。じゃ、楽しんでください」

男はもみ手をしながら、愛想良く笑って去っていきました。

「いらっしゃいませー!」

「お待ちしておりました」



すぐにそれぞれ、個室に通されました。T橋さんがネクタイをはずしていると、女が入ってきました。

(なかなかかわいいじゃないか)

にんまりとして上着を脱ぎ、ズボンを脱ぎました。

「いらっしゃいませー。じゃ、先にお会計をお願いします。えっと、入場料が90分で1万円で、サービス料が9万5千円です」

「なにー? だって、1万円ポッキリって言ってたぞ。それ以上払うつもりなんかないよ。そうでなけりゃ、この店には来なかったよ」

「ですから、ウチの店は入場料が90分で1万円なんです。サービスは別料金なんですよ」

「ふざけるなよ。帰るよ」


T橋さんは脱いでカゴに入れていた着るものを取ろうとしましたが、女が素早くそれをさえぎりました。

「よこせよ。帰るよ、おれは」

と、大きな声を出しました。すると、ドアがノックもなく突然開きました。いかつい顔つきの大柄な男が入ってきました。後ろに痩せた男もついて入ってきました。

「お客さん、騒いでもらっちゃ困るんだよ。なんか問題あんのかよ。この部屋に入った以上、払うべきものは払わなくちゃ帰れないくらい、わかってんだろっ!」

と、すごみました。

「いや、でも、私は客引きの男が1万円ポッキリって言うものですから…」

おれ、から私、に言葉遣いが変わってしまっています。

「だから、それは入場料なんだよ。それに客引きって誰のことだよ。ウチはそんなことはしていないぜ。客引きは禁止されてんだよ。ウチでは客引きなんて雇ってないんだ。失礼なこと言うな」

「でも…」

「デモもストライキもねえよ。払うものは払ってから帰れよ、おっさん」

「しかし、そんなお金は持ち合わせていません」


そのとき、痩せた男がT橋さんの上着から財布を取りだして、中を探っていました。

→クレジットカード!
→→高い勉強代

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