迷惑以上、逮捕未満!?
しかし、一瞬の出来事ですし、あっと思ったときにはすでに男は人波にまぎれて立ち去ってしまっています。これは明らかに「通り魔的な悪質行為」と言えるでしょう。ナイフで刺されたわけでもなく、後遺症の残るような身体的被害は受けていないし、証拠も残りません。もちろん、この男はそれらもすべて計算済みなはずです。「犯罪」として成立しない、被害者の側で被害を立証できないような、行為なのです。仮に女性が倒れても、知らぬふりで立ち去ったことでしょう。60代と思われるのその男性はどんな内面を持っているのでしょうか。「迷惑以上、逮捕未満」の行為をして憂さをはらしているのでしょうか。通りすがりの女性に体当たりをして、いやがらせをして楽しんでいる」ゆがみきった精神。「捕まらなければいい」という卑怯者。今日も、この男はすれ違いざまに女性に体当たりをしてほくそ笑んでいるのかもしれません。「当たり屋おじさん」に遭遇しないように、スカートの女性は都会の雑踏に注意して歩くようにしましょう。
このような「プチ通り魔」の被害に遭わないように、「すれ違いには十分な距離を保つこと」「人波が途切れるまで立ち止まって待つ余裕を持つこと」が大切です。すれ違う人物が安全かどうかわからない場合は「危険」と考えることが危機管理です。
今や「通りすがりの人物に危害を加えられるかもしれない」恐怖を抱きながら生活をしなくてはならない時代なのです。「太陽のせい」で殺人を犯したカミュの小説「異邦人」ならぬ、「暑かったから」「むしゃくしゃしたから」他人に危害を加える「不法人」が、音もなく増殖している…と警告したいのです。
※「不法」とは、人の道や法律にそむくことです。「不法人」とは私の造語です。
なお、E子さんは実は、ちょっぴり仕返しをしています。胸がすくような…というわけにはいきませんが、何も出来ずにやられっぱなし、ではなかったのです。どんなことをしたのか? 7月27日(Vol.20)のメールマガジンで報告します。まだ登録がお済みでない方はこの機会にぜひメールマガジンご登録を!