車内をさりげなくチェックする
乗ってからも車内の様子には注意して、異常がないか確認します。自分がされたらいやなこと、たとえば酔って身体をぐらぐらさせたり、隣の人に寄りかかったり、女性を困らせたり、うっかり何かしてしまっても謝らないなどは、他人にもしてはいけません。もちろん、泥酔状態になるほど飲み過ぎるようなことはやめましょう。判断能力、身体能力が著しく衰えるからです。「懐中ねらい」「スリ」などの被害も忘れてはいけません。さらに、もし万が一、いちゃもんをつけられたりしたら、冷静に対応することです。もし、自分に非があるのなら、素直に謝罪すること。キレている若者なら「それでも気にくわねーんだよ」とか、言ってくることもあるでしょう。
「降りろ、テメー」などと言ってきたら、「では、駅員さんや警官を交えて話をしよう」と言ってみましょう。そして周囲の人に「すみませんが、車内でこじれていると警察に電話してください」と依頼するのです。また、携帯電話の通じない地下鉄内であれば「すみません、駅員さんか乗務員さんを呼んできてください」と頼みます。つまり、決して自分一人で対応しないようにすることです。
シミュレーションの重要性
人間は突発的な出来事には弱いものです。だからこそ、「イメージトレーニング」「シミュレーション」が大事なのです。人それぞれに性格も体格も体力も違い、対応手段もそれぞれなのですから、自分なりに「想定訓練」をしておくしかないのです。(電車内で、誰かがいちゃもんをつけてきたら、自分ならこうして、ああして)
と、イメージしておくこと。そして、そう考えることによって、そのような事態を自らは引き起こさないように(酔っ払い過ぎないようにしよう)とか、(電車に乗る前から注意しよう)といったように「未然に防ぐこと」つまり防犯が身につくのです。