言葉のテクニック
となると、とにかく余計なことは何も言わないで済ますのが安全なようです。ただし、言葉というのは同じことを言っても、口調や言い回しで受け取る側の気分というのはだいぶ違ってくるものです。たとえば、「おい、そこどけよ」というのと、「すみません、悪いんですけど、ちょっとそこを動いていただけますでしょうか?」とではまったくニュアンスが違います。卑屈になれというのではなく、他人との関わりにおいては低姿勢、謙虚な態度が余計な摩擦を起こさないための知恵なのです。
うっかり足を踏んでしまっても、何も言わずに知らんぷりをすれば、にらまれたり、「っざけんなよー」とぶつぶつ言われてしまうかもしれません。もちろんそれが車内暴力のきっかけになることも考えられます。
ここは「失礼」とか「ごめんなさい」「すみません」と素直に口にすることです。無言でいるから(なによ、この人、失礼ね)とにらまれたりするわけです。若者が「いろいろな点でなっていない!」という大人は多いのですが、まずは大人が範を示すことが大事ではないでしょうか。
目を合わせないコツ
また、何の気なしに目があってしまうということもあります。それを「ガンつけたな」といちゃもんをつけてくることもあります。不特定多数の関わりを持ちたくない相手とは、「決して目を合わせないこと」が重要です。コツとしては、相手を見るときに顔ではなく、ネクタイの結び目や、肩口のあたりを見ることです。そうすると相手はあなたの目線を捕らえることができません。うっかりあってしまっても、自然に何気なくそらすこと。新聞や本を読むなどして、知らぬふりをすることです。
電車に乗り込む前から
そして、電車に乗り込む前の段階から、あらゆる点をチェックしておくことです。まず、電車待ちのホームにいるときから、ただボーっと立っているのではなく、周囲の状況を把握しておくことです。これは、痴漢対策でも同様ですが、乗り込む前から、周辺に怪しい人物がいないかチェックしておくということです。やけに酔っぱらって騒いでいるような人がいたら、車両をいくつか離れたところから乗り込むようにする心配りが必要です。
→車内をさりげなくチェックする/シミュレーションの重要性