防犯/子どもを犯罪から守る

子供の目線になって注意しよう

子供の周りは危険がいっぱい。周囲に危険な場所はないか、危険な人はいないかなど、子供の気持ちと子供の目線になって安全確認。危険を見抜いて未然に防ぐ努力を。子供を守るのは大人の役目。

佐伯 幸子

執筆者:佐伯 幸子

防犯ガイド

子供と大人の目線は違う

「一人きりにならないように」と大人に言うことは難しいでしょう。一人で行動するのが大人でもあるからです。しかし、子供は違います。一人きりになることは森に行く赤ずきんちゃんのようなものです。オオカミならぬ不審者や誘拐犯が待ち受けているかもしれないのです。「一人きりにならないで」と、子供には言い聞かせなくてはなりません。

もし身近に小さな子がいたら、その子の安全のために大人はできる限りのことをしてあげるべきでしょう。そこで、大人になってしまうと目に見えている周囲の環境というのは自分の身長、自分の目線で見ているものだと知っておきましょう。危険というのはあらゆる角度、位置から起こりうるものです。膝をついて子供と同じ目線になって初めてわかる危険というのもあるのです。

たとえば、歩行中の喫煙で火のついたタバコを持った手を振り下ろしたところに子どもの顔があったら・・・。実際にそれで失明してしまったお子さんもいらっしゃいます。これは意図して被害をもたらしたのではないので「過失」ということになりますが、被害者にとっては結果がすべてです。

しかも予測しうる事態です。歩行中の喫煙は他人に危害を与える可能性のある行為なのです。子どもを連れて歩いているお母さんが喫煙歩行している人から我が子を遠ざけ守るのは当然のことですし、喫煙する人は歩行中は他人にやけどを負わせる可能性があることを自覚していなくてはなりません。


子供は“小さい”“軽い”だから…

さて、子供がお友達の家から帰るほんの数分の距離。その中に不審者と出会う危険な場所はありませんか? 「元気な子だから大丈夫」「男の子だから大丈夫」ということはないのです。子供は身体が小さく体重も軽いので、ぐいと引っ張られて暗がりに連れ込まれたり、ひょいと抱えられて車に乗せられてしまったり、ということが起こりうるのです。

道幅の細い通りで車が止まっていたら、中に誰かいないか確かめる必要があります。すり抜けようとしたらいきなりドアが開いて・・・ということが予測されるのです。もしそれが誘拐犯だったら・・・。

子共の周りにはいろいろな危険がたくさんあります。これらの危険について、また未然に防ぐ方法については折にふれ考察していきます。


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