冬来たらば春遠からじ…。2月も末となれば寒さは残っていても、「春の気配」は確実に近づいていることに気付きます。ああ、いい季節は目前! 

けれど暦が「啓蟄(けいちつ)」(3月6日ごろ)を越えるあたりから、やはり確実に、「虫の気配」が近づいていることにも気付くのです…

今回取り上げるムシは「シミ」と「シバンムシ」。あまり聞き慣れないかもしれませんが、多分、間違いなくあなたの家のどこかに(そして我が家にも)いるでしょう。え、絶対いない? ほんとかな? どうでしょう???


シミとシバンムシ

「本に付く虫」として古くから有名な「シミ」。そして耳慣れないながら、じつは見慣れていたりする「シバンムシ」。いずれも人の出入りの多い部屋に本棚があって、頻繁に中身の入れ替えがあるなどの場合にはあまりお目にかかることもないかもしれません。しかし、クローゼットや納戸に入れっぱなしの古い雑誌バックナンバー、何年も読んでいない全巻もののマンガ、紐でくくったまま放置してある古書が部屋の隅にある…などの場合はご用心。「シミ」や「シバンムシ」が発生している可能性が一気に高くなります。


●シミ
シミ
 

「シミ」の仲間は世界で200種類以上とも言われています。たいへん原始的な昆虫です。国内で、本につく「シミ」の体長は9~10ミリとやや大きめ、翅はありません。体色は銀色で3本の尾をもっており、不気味。すばしこく動き回ります。主には和紙を好みますが、紙一般、衣類をも食べます。
湿ったところを好むので「湿り虫」→「しみ」と呼ばれるようになったという説も。要は、乾燥を嫌うのです。あまり掃除をしない湿った部屋(マンションなどでは低層階に注意)では大発生することがあります。

●シバンムシ
シバンムシ
 

「シバンムシ」とひとくくりにしていますが、世界中にはなんと1,000種類もの仲間がいます。「コウチュウ目カブトムシ亜目シバンムシ科」なんて書くと立派な感じがしますが、見た目は本当に小さい虫。体長2~3ミリで茶色く、硬い殻をもっています。本につき、穴を穿つ「フルホンシバンムシ」の他、「ジンサンシバンムシ」「タバコシバンムシ」などが家庭ではよく見られています。

「シバンムシ」は乾燥を好むのが特徴で、含水率の低い食物(小麦粉やそうめん、使っていない香辛料)の他、ドッグ(キャット)フードやドライフラワーなどから大発生して仰天することがあります。漢字で書くと「死番虫」。食害以外に実害はないのですが、人を刺して痒みを引き起こす「シバンムシアリガタバチ」(見た目アリに似ているハチ、体長2.0ミリほど)の寄主になるので、注意が必要です。


駆除・防除するには

いずれも、いることがわかったらまず「発生場所」を確認することです。「シミ」は人体への直接の影響はないとされているのですが、気持ちが悪いので駆除したいと思う人のほうが多いでしょう。一般的な殺虫剤で駆除、その後は発生している部屋の乾燥を心がけ、本は陽気のいい日に虫干しすることです。

「シバンムシ」も人体への直接の被害はありませんが、「シバンムシアリガタバチ」発生の恐れもあるので、「発生場所」(小麦粉の袋など)を見つけたら速やかに取り除きます。また台所での乾物の保存・保管方法を見直すことが大切です。

短期的には、バルサンなどの薫煙・燻蒸剤も有効ですが、いずれも住まいのまめな清掃・乾燥がその後の発生を抑制します。







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【参考文献】

『生活害虫の事典』佐藤 仁彦 (編集)/朝倉書店

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