大型化された液晶ディスプレイの具合は?
2.5型から3.0型へと大型化された液晶ディスプレイは約23万画素と高精細のままだ。ピクセル数は同じで大型化しているため、見劣りするかとも思ったがこれは杞憂に過ぎなかった。視野角の広さも充分に確保されており、ハイアングルやローアングルにしてもそこそこ見やすく撮影がしやすい。
ただ、撮影する際にはどうしても液晶ディスプレイの右側に親指がかかってしまい、表示の一部が見えなくなってしまうのは大型化の余波としてやむを得ないところか。
▲背面全体がフラットになっているのがDSC-T9との大きな差異。 |
また、背面がフラットになっているのも質感を減じている一因となっているようだ。
独自のスライドショー(詳細)はそのまま搭載されているので、大型の液晶ディスプレイで再生画像を見る楽しさが増している。
細かい改良は好感触!
液晶ディスプレイの高輝度モードについて改良がされていることも書いておくべきだろう。DSC-T9ではディスプレイスイッチで ── 最低限の情報のみ表示⇒詳細情報表示⇒高輝度⇒ヒストグラム表示 ── 切り替えられたのだが、高輝度でかつヒストグラム表示などができなかった。
▲上が高輝度モード、下が通常モード。晴天の昼間ではかなり見え方が違ってくる。 |
DSC-T30ではディスプレイスイッチを長押しすることで、高輝度モードのON/OFFを行えるというように変更されている。
この変更によって、それぞれの表示モードで高輝度にすることができるようになった。これからの季節、屋外での撮影は液晶ディスプレイの高輝度モードの有無は大きい。
圧倒的に使いやすくなった拡大鏡モード
もうひとつ、使い勝手の改良点として拡大鏡モードがマクロボタンで切り替えられるようになったことは挙げておくべきだろう。DSC-T9ではメニューから拡大鏡モードに切り替えなければならなかったし、プログラムモードやフルオートに戻す場合にもメニューに入らなければならなかった。
それがDSC-T30ではマクロボタンで通常⇒マクロ⇒拡大鏡とモードが切り替えられるようになったのだ。
▲上は通常マクロモード、下が拡大鏡モード。拡大鏡モードはここまで寄れる。 |
この拡大鏡モードはいわゆるスーパーマクロとして被写体に1cmまで近づいて撮影することができるというものだ。
手ぶれ補正機構とも組み合わせることによって、植物や昆虫などかなり面白い写真が撮れる。
▲操作ボタンの右側がマクロボタン。液晶ディスプレイの大型化にしたがって操作系は縮小されたが、使い勝手は悪くなっていない。 |
この改良によってかなり使い勝手は上がっている。
使い勝手で思い出したが、撮影に際しての感覚はほとんど同じだ。起動はすばやく、AFを含めたシャッターラグ(用語解説)も短い。
撮影間隔のみわずかに待たされる感触がないではないが、DSC-T9./DSC-T30ともに総じて心地よく撮影できるデジタルカメラであることに変わりはない。
大きな差異として挙げられるものにバッテリーライフがある。
(Page3へ)
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