火加減、水加減は、煮物の上手、下手を決定する

火力を調理に合わせて調節することを火加減といいます。 煮物をする場合、煮汁が沸騰するまで強火で、沸騰後は沸騰がやまない程度に火力を加減します。火加減は水加減とともに、料理の出来、不出来を決定します。

同じ料理でも、場合によっては火加減が違ってきます。 4人分の煮物を作るのと、40人分の煮物を作るのでは同じ火加減では上手くいきません。たとえば、肉じゃがを4人分煮るときは強火の次に中火ですが、40人分の肉じゃがを煮るときは、最初から最後までほぼ強火です。中火や弱火でダラダラ煮てると、煮崩れてぐずぐずの肉じゃがになってしまいます。反対に、1人分の肉じゃがを作るときは、強火の次は弱火がいいです。少量を中火で煮ては、柔らかくならないうちに煮汁が蒸発してしまい、生煮えになってしまうからです。


強火とは?

つよび
鍋底全体に、炎が勢いよくあたってる状態
鍋底全体に、炎が勢いよくあたるくらいの火加減。
また、魚を焼くときに使われる「遠火の強火」とは、魚を火に近づけすぎると炎が直接魚にあたって中まで火が通らないうちに焦げてしまうし、弱火で焼くと旨味が逃げてしまうため、火から遠ざけて強火で焼き上げるということ。


中火とは?

ちゅうび
鍋底に、炎があたるかあたらないかの火加減
鍋底に炎があたるかあたらないか程度の火加減。強火の直線的な炎と比べて、炎が丸みをおびている。

弱火とは?

よわび
炎の高さが、中火の半分程度
中火の半分ぐらいの炎の高さ。

とろ火とは?

とろび
消えるか消えないかの火加減
消えるか消えないかの火加減。

余熱とは?

調理した後の、さめきらずに残っている熱。玉子焼きを余熱でしっかり固める場合もあれば、ゆで卵を水に浸して余熱を素早く取って、それ以上の加熱を断ち切る場合もある。また、IH調理器は余熱が持続するので、その熱を利用して加熱を続けるといった調理法も考えられる。


予熱とは?

あらかじめ温めておくこと。オーブンでお菓子を焼く時によく使う言葉。


粗熱とは?

材料を煮たり焼いたりした直後の手で触れないほどの熱。「粗熱を取る」とは、熱々の状態を少し冷ますこと。


料理に合った水加減で煮る

私達が毎日接している水加減に、米の水加減があります。 水が多すぎても、少なすぎても、おいしいご飯にはならないのですが、 幸いにも米の場合は炊飯器が決めてくれるので安心です。 でも、鍋で炊く場合は、慎重に水加減をする必要があります。

煮物の場合は、米ほどの慎重さはなくてもいいものの、 料理に合った水加減で調理することは基本中の基本です。 たとえば、煮魚を作るときに、だぼだぼの水加減で煮てしまっては 身が崩れるばかりか、煮汁に旨味が逃げて、味もぼやけてしまいます。煮汁が多すぎて捨ててしまうのは調味料も栄養ももったいないです。また、水が少なすぎても、材料に熱が満遍なく伝わらず半生になったり、味が均一にならなかったりします。「ひたひた」「かぶるくらい」「たっぷり」の水加減を覚えて、料理に合った水加減で調理しましょう。


ひたひたとは?

ヒタヒタの水加減
材料がつかるか、つからないかの水加減
材料がようやくつかるくらいに水を入れた状態で、材料の頭が見え隠れしてる感じ。南瓜や里芋を煮るときは、だいたいこれくらいの水加減。






かぶるくらいとは?

かぶるくらいの水加減
材料が水から顔を出さないくらいの水加減
材料が水の表面から顔を出さないくらいの水加減。大根を下ゆでするときなどに用いられる表現。






たっぷりとは?

たっぷりの水加減
材料がすっぽり隠れてまだ余るくらいの水加減
材料がすっぽりと隠れてまだ余るくらいの水を入れた状態。乾燥豆を調理するときや、材料を長時間煮込んだりするときに用いられる水加減。





ガイドのワンポイントアドバイス

材料の種類と量、調理法、鍋の材質と大きさ、熱源の種類によっても火加減や水加減が変わってきます。材料の量や大きさにあった鍋を選んで調理しましょう。使用する熱源(たとえばIH調理器)の特徴を見極めましょう。 そして、基本の火加減と水加減を頭に入れて、調理を始めましょう。
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※衛生面および保存状態に起因して食中毒や体調不良を引き起こす場合があります。必ず清潔な状態で、正しい方法で行い、なるべく早めにお召し上がりください。また、持ち運びの際は保存方法に注意してください。