IT関連の資格と聞くと技術的なイメージがありますが、情報処理技術者試験の初級シスアドなどでは、コンピュータの知識の他に会社の業務に関係する問題も出題されます。また、実際に会社で情報システムを利用する場合も、基本的な業務知識がないとうまく活用できません。そこで、このシリーズでは販売や生産など、IT関連資格を取るために必要な業務知識についてご紹介します。第3回目は販売した代金を請求し入金を確認する業務である「請求・入金管理業務」です。
請求業務とは?ものを売ったりサービスを提供した場合、当然ながら代金をもらいますが、そのもらい方には大きく「現金払い」と「掛払い」があります。現金払いは商品と引換えに代金をもらうものですが、掛払いとは後から代金をもらうものです。街のお店では現金払いですが、会社の場合は掛払いが多くあります。例えば、ある商品を受注しました。受注した商品は出荷します。出荷した後に請求書を送り入金があったか確認します。この場合、代金は後から入ってくるため、掛払い(掛売り)になります。
請求業務は会社の重要な仕事! |
コンピュータシステムを使う場合、受注データ(どこから、何を、いくつ受注したか)を元に請求データを作ります。そして、それを元に請求書を印刷します。ちなみに、1ヶ月の間に同じ得意先から複数の受注がくることもあります。例えば、3月1日に商品10個、3月10日に商品20個、3月25日に商品15個など。この場合、合計45個の商品代金を請求することになります。通常会社には締め日というものがあります。もし、この会社の締め日が月末ならば1日から31日までの受注をまとめて請求しますが、もし締め日が21日から翌月20日であれば、3月25日の受注は翌月の請求になります。
通常このような情報はコンピュータシステムに登録されているため、あまり気にしなくてもいいですが、請求業務ではこの締め日に応じて請求を行うことがポイントになります。
以下にポイントをまとめておきます。
・請求は受注データを元に作成される。
・請求は締め日の間の受注データ全てを使う。
・請求は会社の締め日によって作成されるデータが変わる。