Q. 娘一家の帰省を煩わしく感じてしまう私は、薄情でしょうか

Q. 「夏休みになり、今年も娘夫婦と孫が帰省してきます。周りの友だちはみんな子や孫の帰省を心待ちにしているようなので話をあわせていますが、実は内心、気が重いのです。娘一家の分の食事の準備やおもてなしのことを考えると煩わしく、娘たちが帰った後も数日ぐったりしてしまいます。実の娘も孫もかわいいはずなのに、母親として祖母として薄情なのでしょうか?」
A. 愛情の多寡ではなく、おもてなしの負担が原因。うまくバランスをとって
60代、70代と高齢になっていくにつれ、子どもたちの帰省を心身ともに負担に感じてしまうのは、多くの方が経験する自然な感情です。「煩わしい」「憂うつ」と感じるのは、愛情がなく冷たいからではなく、多くの場合「おもてなしへの気負いが大きすぎる」ことが原因だと考えられます。
子どもたちが帰省すると、久しぶりの再会はうれしいものですが、家での食事は基本的に迎える親側が用意することになります。歓迎の気持ちを形にしようとすれば、何日も前からメニューを考えて、買い出しをしたり、普段はしないような量の手料理を準備しようと考えてしまうものです。
子どもが巣立った後に、一回り小さな家に住み替え、ささやかな老後を楽しむ夫婦も多くなった一方で、まだ「昔ながらの歓迎の仕方」にこだわろうとする方も少なくないように思います。孫がいればなおさら「喜んでもらいたい」「いいおじいちゃん・おばあちゃんと思われたい」という気持ちも重なり、知らず知らずのうちに気負いが膨らんでしまうのです。
何日も前からの準備、滞在中の気配り、見送った後の片付けなど、帰省を巡る負担は、迎える側にとっても決して小さくありません。加えて「かわいい子どもと孫の帰省なのだから、大変だなんて思ってはいけない」と、自分の正直な気持ちや疲れを、抑え込んでしまう方も少なくないようです。
実の子ども一家との付き合い方も、もっと自由に考えていく必要があるように思います。
- 近距離帰省の場合は、豪華な食事ではなく、ケーキやフルーツや軽い飲み物を用意したお茶のおもてなしにとどめる(長くても3時間程度で「お開き」にする)
- お盆の帰省はやめてもらい、紅葉狩りなどのシーズンに、互いの中間地点の自然公園などでピクニックランチを楽しむ(気分転換にもなる)
- 遠方からの帰省の場合は、ホテルへの宿泊をプレゼントし、外泊してもらう(布団の上げ下ろしや朝食準備の手間が省ける)
今の時代は、「世間の常識」や「伝統」にとらわれず、上記のようにストレスにならない自由な付きあい方を選択していけばよいのではないでしょうか。
憂うつに感じてしまう自分を責めず、無理のない範囲でのおもてなしを考えてみましょう。
さらに詳しく知りたい方は、「嫁の帰省、実はストレス? 『おもてなし疲れ』をなくし、お互い快適に過ごす3つの方法」をあわせてご覧ください。







