あまり意味がないのでは?
All About編集部が実施した「ビジネスメールのマナー」に関するアンケートでは、「結びの言葉」についてのもやもやが集まりました。「ほとんどのメールの終わりに『よろしくお願いします』と書きがちなところ。特にお願いする内容のメールでもないのに不思議だと思う時がある」(40代男性/富山県)
「業界独特の形式かもしれませんが、文末に絶対『どうぞよろしくお願い申し上げます。』と書いてあること。何をよろしくされたのかわからないことが多いです」(50代男性/東京都)
「『お世話になっております』『よろしくお願い申し上げます』毎回同じ定型文を使用すること。お決まりの文章の出だしや締めくくりいう感じで、気持ちが全く入っていない感じがする」(40代女性/神奈川県)
「文末の『今後ともよろしくお願いいたします。』これは義務的に入れているだけで意味のない文章だと思います。でも、入れないと明らかに不機嫌になる人もいるので入れています」(50代男性/東京都)
礼儀正しい印象を与えることができる言葉
Wordなどの文書作成ソフトで作成する正式なビジネス文書は、結びの言葉として「今後ともご指導、ご鞭撻を賜りますよう、よろしくお願い申し上げます」や「引き続き倍旧のご厚情を賜りたく、切にお願い申し上げます」などと書きます。これは、社外の方に敬意を払うとともに、愛顧や親交を願う意味が込められています。一方、ビジネスメールは、結びの言葉を簡略化して「よろしくお願いいたします」で済ませるのが一般的です。この一文を入れると礼儀正しい印象を与えることができるので、社外の人のみならず、社内の人に対しても使う人が少なくありません。
勝手に結びの言葉を書かずに送信しても問題ない?
「よろしくお願いいたします」は万能の結び言葉ですが、メールの内容や相手次第では、必ずしも入れなくてかまいません。読み手にすれば、一体何をお願いされているの?と当惑することもあるでしょう。「報告書をお送りします。よろしくお願いします」のように、なんでもかんでも「よろしく」と書く人がいます。「よろしくお願いします」の代わりに、例えば「ご査収ください」や「忌憚(きたん)のない意見をお寄せください」にしたら、もっと分かりやすいのではないでしょうか?
ほかには「お引き受けの可否についてお返事いただければ幸いです」「料金につきご回答願います」など、いずれも読み手にしてほしいことをはっきりさせるとよいでしょう。急ぐときは、「まずはお礼まで」「取り急ぎご回答まで」のように要件を短く書いて終わらせる方法もあります。
丁寧に感じよく書きたい場合は、「よいお返事をお待ちしています」「お目にかかるのを楽しみにしています」「ご不明な点がありましたら、お気軽にご連絡ください」などの一文で終えてもよいでしょう。
「よろしくお願いいたします」一辺倒でなく、メールの内容や相手に合った結びの言葉をぜひ入れてみてください。
<調査概要>
ビジネスメールのマナーに関するアンケート
調査方法:インターネットアンケート
調査日:2025年5月12日
調査対象:全国20~60代の250人(男性:104人、女性:143人、その他:2人、回答しない:1人)
※回答者のコメントは原文ママ